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｢……っ｣
Aは、ゆらりゆらりとこちらへ近づいてくる。 彼女も足元がおぼつかないが、一歩一歩こちらへと歩み寄る。
瞬間──
彼女の周りにあった障壁や砲塔は、ガラスが割るような音とともにことごとく崩れ去った。向こうも限界ということだろうか？
キャパオーバーなら、勝機はある。
｢っ、｣
おぼつかない足取りで、確実にこちらへとちかづいてくる。
タイミング。
このままではいけない、と本能のうちに思った。
爆発。
自分の体が崩れてしまわない程度の爆発が起きた。
目眩しの意味もあったが、
また、土煙でAが見えなくなる。
｢クソ、どこだ｣
言った瞬間──
するりと、爆豪の首に手がかかった。気配は無かったことに驚き、氷のように冷たい手が、自分の肌に触れたことにも驚いた。
｢っ……｣
身をそらそうとした瞬間、Aが爆豪を抱きしめた。抱きついた、という方が正しいかもしれないが。あるいは、しがみついた。と言ってもいいかもしれない。
優しく抱きしめて、首の後ろに手を回す。
癖のある白髪が、頬に触れた。荒く息をするAが、耳に口元を近づけて、小さく、囁いた。
消え入りそうな、掠れた声で
｢ごめんね、勝己｣
｢ごめんね｣
｢約束守れそうにないかも｣
｢ごめん｣
｢それから、ありがとう｣
｢でも、もう大丈夫だから｣
｢私もう、一人で歩けるから｣
｢勝己は、前だけ見て｣
｢ありがとう、勝己｣
｢ずっと、｣
｢──私の、ヒーローでいてくれて｣
｢ありがとう｣
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はっしー - 泣けますね。ラストが、、、、、。爆豪君も結婚して、、、。意外です。面白かったです。 (2017年8月14日 4時) (
レス) id: 789bdf4173 (このIDを非表示/違反報告)
天照月夜(プロフ) - 泣いたァ (2017年7月26日 3時) (レス) id: d4fab0f3f8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - まーやさん» コメントありがとうございます…！ラストは結構悩んだんですけど報われない感じになっちゃいました…。切なさを感じてもらえたのであれば幸いです！ (2017年6月11日 15時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
まーや(プロフ) - 死んじゃうのぉぉぉぉぉぉぉ！？切ないですね！←(空気ぶち壊し) (2017年6月11日 10時) (レス) id: 54dce99bb8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 残念なイケメン系女子さん» コメントありがとうございます！誤字指摘ありがとうございます、修正しておきました！ (2017年6月11日 10時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年4月23日 14時
