運命の花屋さん (ページ1)

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アツモリソウページ1

私は、華佳(はなか)小学4年生。
今年で私と1年生の頃から仲良くしてくれていた友達、伊麻里(いまり)が転校してしまう。
「伊麻里ちゃん、明日で岡山へ行っちゃうんだね…」
「うん。今まで華佳ちゃんと4年間過ごせて楽しかったよ！」
私は泣きそうになりながらも、伊麻里と別れた。
「はぁ、伊麻里ちゃんになにかプレゼントしたいな。」

『”それなら、いいものがありますよ”』

へっ！？
どこから声が！？

『”こっち、こっち”』

私はその声につられて声のする方へ行った。
そこには見たこともない花屋さんがあった。
「わぁ！きれいなお花！」
「お客様、なにかお探しですか？」
中から、お花のようにきれいな女の人が出てきた。
「えっと…私今、30円しか持ってないんですが…」
「いいですよ。一輪花はどうですか？」
「一輪花？」
一輪花ってなんだろう？
「一輪花は、1本のお花のことです。どんな方にあげます？」
「えっ…明日、転校してしまう友達がいて…その子にあげたいな…って…」
「それなら、”アツモリソウ”はどうでしょう。」
店員さんが持っていたのは、紫色の丸みがある花だった。
「わぁ！かわいい！これにしたいです！」
「それでは、30円お預かりします。」
「ありがとうございます！」

―次の日
「伊麻里ちゃん！これ、お花！」
「わぁ！きれい！ありがとう！」
そうして、伊麻里ちゃんは岡山へ行ってしまった。

「アツモリソウの花言葉は”君を忘れない(全般)”。
　2人の絆は永遠に続くでしょう…」