【HUNTER×HUNTER】禁じられた恋愛事情【キメラアント ネフェルピトー】

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暗い実験室にと戻る。

・・・いや、失礼。私は全土真っ暗だった。

だが目が見えない、といえど不思議な事で明るさはなんとなく察知できるのだ。

本当にヒトというのは興味ぶかい生き物である。・・・・まぁもう自分で実験するのは御免被るが。


あぁこれも失礼。私は別に実験をしたわけではない。

しいていうなら・・・そう。成功すると確信した行動だったのだ。

事前に何度も小動物から大動物まで試験をしたし、成功だって確認してきた。

だから、その・・・私にとっても計算外だったのである。

ーーーー別の人物が邪魔をする、などという可能性は。

あれはとんだミスだった。

そのミスの結果、どうなった？

彼女は被害は無かっただろう。

だって元から目が見えないのだから。

しかし私は？

あのせいで私は人よりも優れていた「目」をなくした。

好きだった研究さえもやりにくくなった。

観察も、色も確かめられない。

昔見た色彩が日に日に手に取るように零れ落ちていくのがわかる。


人は皆離れていった。


・・・・彼女さえも。

もう友達は、家族はかつて学んだ数々の数式たちだけ。


私は思いっきり窓を開いた。

夜の臭いがする。

月の出た、夜の。


持ち前の視力を失ってから私の嗅覚は並外れたものへとなっていた。

薬品の臭いでつんとしていた鼻腔を夜の香りで溶かす。


月といえばいつも思い出すのは、彼女と村で見たあの綺麗な景色だ。


そう、本当に美しい・・・・・ってあれ？



「・・・月って・・・何色だっけ？」


アカだっけ？シロだっけ？緑だっけ？


そもそもアカってなんだっけ？

どんな色だったっけ？


「・・・ふふっ・・・はっ・・・あは・・・あはははは・・・」


そして狂ったように笑い出す。

「あはははははは・・・！！」

なにもかもが笑えてしかたなかった。

なんて滑稽なんだ。


大嫌いだ。


だいっ嫌いだ。


裏切った彼女も。


見捨てた友達も。


此処のやつらも。



そんなふうにしかかんがえられないわたしも。


かみさまがいるなら


いるなら


こたえてよ


わたしが

・・・なにをしたの？


ねぇ








「−−−カミサマではないですが、月の色なら教えて上げられる」

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