「chaosと書いてケイオスと読む」① (ページ49)

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最後の悪夢ページ49

ムオン「ぐっ……」
強い…正直言ってここまで強いとは思わなかった…。エクスカリバーといえど使い手は僕だ…
勝てるわけがない…
フェン「どうした？もう終わりか？
ったくつまらないな…本当の力を出せよ
お前はまだ、本気じゃないんだろ？
フッ。最後に良いことを教えてやるよ。
この世界はお前の闇だ。あの事件から逃
れられないお前の弱さが作った世界だ…
きっと、父親もがっかりだよな(笑)
自分の子供が自分のせいで苦しめられて
んだからな！」
ムオン「黙れ……」
フェン「ん？」
ムオン「黙れ！」
フェンが後ずさる。
ムオン「お父さんのせいじゃない！それにお父
さんはそんな事は思わない！お父さんは
いつも世のため人のために生きてきた！
そんなお父さんが苦しんでいる訳がな
い！」
頭の中で父親の笑う顔が浮かぶ。
フェン「それなら、俺を倒してそれを証明して
みろよ！」
お父さん…力を貸して…
その瞬間、体が光った！
そして光の中にお父さんが現れて、頭を撫でるようにして光の粒となり、カードの形になった。
フェン「なんだ…これは？」
ムオン「フェン…今から僕の…いや、俺たちの力
を見せてやる。」
さっき、手に入れたカードを掲げて、叫ぶ…

「スペルカード発動！『無符無音の審判(サイレントジャッジメント)！』」

カードが光となり、エクスカリバーと融合した
その瞬間、フェンは倒れた。

フェン「なんだ…その技は？」
ムオン「相手が気づかないうちに、相手の懐に
忍び込み、音もなく斬る技だ。
夢でしか使えないだろうが…」
フェン「いや…使えるさ…」
ムオン「は？」
フェン「お前は、自分の闇に打ち勝って…本当の
力を取り出した。もう、悪夢を見ること
はないだろう…。」
ムオン「ってことは…もう帰れるのか？」
フェン「あぁ、そういうことだ……
そろそろだな…さぁ、先に進め
仲間が待ってんだろう？」
ムオン「あぁ、そうだな。行かせてもらうよ。
もし…夢の中でまた会えたらいいな。」
フェン「ははっ、…そうだと…いいな…」
そう言ってフェンは消えた。

その後、仲間と合流した。
ボスの部屋に行くと、ボスが瓦礫で押し潰されて死んでいた。
その奥に、夢世界の出口があり、みんながどんどん出ていく…
それに、俺もついていく。

ようやく、短いようで長い夢が終わった。