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「……逆に、たらちゃんはどう思うの?」
「俺? 俺は……俺も思いつかないかも。ただゲームして、普通に過ごすかなぁ」
「あはは、やっぱそうだよね! 私たち一般人だし、そんななんか言い残したりすることもないしね〜」
からっと一頻り笑ったのち、再び溜息を零す。
彼はもうとっくのとうにサンドイッチを食べ終えていたみたいで、持ってきていたであろうハンカチで適当に手を拭いていた。
……もし本当にこの世界が終わってしまうなら、私は誰に覚えていてもらいたいんだろう。
ぎゅっと自分の片手をもう片方の手で握り込む。ぎゅっと、ぎゅうっと、だんだん力を強めていけば、爪がてのひらに食い込んでいくのが分かる。
「__ん〜……。ま、俺達が気にすることじゃないでしょ。俺らただの学生だし、世界が終わる時だってなんも知らないままなんだしさ」
彼はいつものような間延びした声で呟いた。風が吹く。彼の金髪が揺れる。
それもそっか、何て笑いながら返す。このいつもの日常が終わるのも、もしかしたらちょっと先なのかもしれないけど……。
それでも、私と彼は何も知らないままなのだ。
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冬と夏は創作意欲しか沸かない
でも文才がない
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ぴすけっとの遊び場(プロフ) - りゃまさん» うわ〜!!コメントありがとうございます🙇♀️ 毎回お題に工夫を入れたり、言葉選びには気を遣ったりしているので、そのお言葉とっても嬉しいです🙌 これからも頑張ります……!!嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!!!! (2021年12月13日 19時) (レス) @page4 id: af576e9416 (このIDを非表示/違反報告)
りゃま - 初めまして、! お話の構成、言葉選び、口調等々、とても好きです! お話の設定された題材等、とても大好きです…… 個人的にとても大好きです、これからも頑張って下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) @page4 id: b71400f95b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:健康優良児ぴすけ | 作成日時:2021年12月5日 17時