無理だけは [yk] ページ1
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軍パロ
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からからに枯れた喉を潤そうと、紅茶を口に運ぶ。
かなり前に出されたというのに、いまだに暖かさを保ったその液体。正直言って喉を潤すためなら冷えた水でも口に運べばよいのだが、余りに喉が渇いていたものだから仕方なく目の前の紅茶に手を出した。
口に含んだ熱い紅茶のせいか、飲み込んだ後のため息は少しだけ暖かい。お腹の底に沈んだあったかさは、いまだに冷えた私のお腹をぽかぽかとあっためてくれている。舌に残るじんわりとした甘さ。ああ、やっぱり紅茶っておいし＿＿
「……おーい、A〜？ 聞いてるー……？」
ふっ、と自分の思考から彼のゆったりとした声で覚まさせられる。ぷつんと糸が切れたように切れたせいか、少しだけ視界がぼやけてて、そんな視界でも彼の赤いマフラーはしっかりと目に映った。
「……ごめん、聞いてなかった」
「あ、そ、そっか。じゃあもう一回話すね」
ふわ、と笑う彼の目。彼の目は綺麗なエメラルドグリーンで構成されている。私に話して聞かせていたらしい資料を見る目は伏せられていて、その仕草だけでまつげが長いんだなぁ、なんて私に思わせる。
そんなことをぽわぽわと考えていたら、伏せられていた彼の瞳が急にこちらに向けられた。少々私のことを睨んでいるような、いぶかしんでいるような瞳に思わず体が強張る。
「……Aはさぁ」
「……」
「何で自分の体を大事にしないの?」
あ、と擦れた声が出る。
答えようと思ってもまともな声が出ないから、先程までの彼と同じように目を伏せる。
「……Aが前線に立つ前に言ったじゃん、無理はしないでって。なのに何でこんな大けがして、1週間も寝込むとかさ」
「……う」
彼の言葉がぐさりと心に突き刺さる。やっぱりその話か…。
そろそろ目線の行き場がなくなったので、横目で彼のことをちらりと見やってみる。彼の瞳は少しだけ冷たくて、でもちょっとだけ、あったかい光も含んでいた。どうやらそこまで怒ってはいないらしい。
取り敢えず、説教だけで済みそうだ。そう思って安心してから顔を上げる。横目で見やっていた時よりも彼の顔がよく見えて、彼の髪に反射した優しい陽光が私の目を刺す。
「僕はさ、Aのこと心配してるんだよ。だから無理はしないでって言ったんだよ?」
「……」
唇をきゅ、と結んで、彼の目を見つめる。
「だからさ」
「……うん」
「これからは絶対、無理しないで?」
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ぴすけっとの遊び場(プロフ) - りゃまさん» うわ〜！！ｺﾒﾝﾄありがとうございます🙇♀️ 毎回お題に工夫を入れたり、言葉選びには気を遣ったりしているので、そのお言葉とっても嬉しいです🙌 これからも頑張ります……!!嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!!!! (2021年12月13日 19時) (
レス) @page4 id: af576e9416 (このIDを非表示/違反報告)
りゃま - 初めまして、！ お話の構成、言葉選び、口調等々、とても好きです！ お話の設定された題材等、とても大好きです…… 個人的にとても大好きです、これからも頑張って下さい！ (2021年12月13日 0時) (レス) @page4 id: b71400f95b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：健康優良児ぴすけ | 作成日時：2021年12月5日 17時
