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悔しさページ50

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ツーアウトで牧原さんがフライを打ち上げた

その瞬間リーグ優勝は西武のものになった

珍しくバットを地面に打ちつけて悔しがる牧原さんを見て色んなものが溢れる

でも切り替えて行かなければならないのも事実

「牧さん、お疲れ様です」

牧原「おう……ごめんな」

そうじゃない。こんな風に作り笑いをさせたいんじゃないのに何も言えないまますれ違う背中を見つめる

ロッカーに行くと着替えている36番の背中を見つけた

「いつもファインプレーで助けてくれてありがとうございます」

牧原「え、」

「牧さんのおかげでここまでこれたと思ってます。だから牧さんのせいじゃないです。」

今宮「みんな全力でやった結果なんやから」

松田「せやぞ！次はCS突破に切り替えろ！」

いつも笑っていて、どっちかって言うと誰かに寄り添ってあげる側の牧原さんの目から滴が零れ落ちた

福田「Aがマッキー泣かした～！！」

「え、ちょ、ちょっと違いますって」

柳田「マッキーかわいそ～～」

「ほんとダルいって、もう……」

私たちのやり取りを見て目を赤くして笑う牧原さんを見ると、今回は秀平さんとぎーさんに感謝しなきゃかな

牧原「Aありがと」

あまりにも綺麗な涙を流して言うから、つい手を伸ばしてしまう

涙で濡れた頬を指で拭ってそっと添えると

少し驚いた顔して手を重ね、目を合わせて微笑む顔はいつもと変わらない牧原さんだった

福田「Aとマッキーがデキてる！」

はぁ、またうるさい人がやってきた
こうやって徐々にホークスらしさが出てくるんだろうなと思ったり

牧原「ごめん、俺彼女おる」

ニヤニヤと笑ってる牧原さんと私たちを囲むヤジのせいで、何故かフラれたみたいになってる

柳田「Aフラれとるやん」

「なんかフラれたみたいになってるの気に食わないんですけど」

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