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ヤジページ21

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ZOZOマリンで回跨ぎのためにベンチ前でキャッチボールをしてると

栗原「あ！すいません！」

栗の投げたボールが頭上を越えてフィールドシート前まで転がっていった

「いいよ～ちょっと取ってくるね」

ボールを取って戻ろうとしたとき顔面がびしょ濡れになった

感じるのはビールの匂いとザワついた空気

ファン「使えねえ女なんか消えろ！！いらねえんだよ！」

動けずにいると後ろから走ってくる音が聞こえた

栗原「Aさん一旦戻りましょ…」

「うん、ごめん戻ろっか」

あまりにも心配そうな栗の顔を見てたら申し訳なくなって笑顔で応えた

ベンチに戻るとタオルを持った高谷さんと栗に事情を聞いている監督やコーチが出迎えてくれた

高谷「匂いはとれんけど…」

顔や首、ユニフォームまで拭いてくれる

いつもと変わらない高谷さんの雰囲気に安心して涙が溢れた

それに気付いて顔にタオルを当てて泣いているのを見せないようにしてくれる優しさも

大丈夫と言い背中を摩ってくれる優しさも

私の涙を止まらなくさせる材料にすぎない

高谷「A次の回行けるか？」

ここで止まって逃げたら駄目だそう思った

「…いけます」

守備につきに行く野手のみなさんがそれぞれ声をかけてくれる

牧原「泣くなちび」

松田「よっしゃいくぞー！！」

ばやしや甲斐さんは何も言わず頭を撫でて先に走って行った

高谷「Aなら大丈夫」

もしもう無理だって思ったらベンチを見ろ。そう言って背中を押してくれた

それを合図にマウンドまで走って行った