向かう先に、とは。 ページ6
No side
「塵がぞろぞろと...」
「ちゃっちゃとやっちゃって。想定内でしょ」
顔を顰める中也に、太宰が面倒くさそうに言った。
太宰に切れそうになった時、「中也」とAが何かに目を向けながら言った。
それに倣って前を見ると、電撃を腕に纏わせる仮面の男がいた。
先程中也とAをつけ狙ってきた男だ。
殺気を込めた眼差しで異能力者を睨みつける。
この人達終わったな、とAは欠伸をしながら思った。
その直後、強い衝撃が屋上を襲った。
砂埃が舞い、異能力者を含めた死体が屋上を埋め尽くす。
中也が自身の異能__重力を操って圧殺したのだ。
三人は表情を変えず、ビルの内部へ進んだ。
ビルの中は荒れていた。
三人は人の気配する方へ向かう。
広い部屋に出た。
そして中央には男がいた。
男は俯きながらぶつぶつと呟き、火を熾したバケツに何かを投げ込んでいる。
「手に入る。手に入らない。手に入る。手に入らない。手に入らない。___」
それは宝石だった。
火に照らされてキラキラと輝く宝石は、バケツの中へと消えていく。
「あれ、全部本物だよ」
『何万くらい?』
「今のは五千万。女性にあげたら喜ぶだろうね」
『私はキャラメルがいいな』
「後でね」
危機感全くだな。
男のため息が聞こえた。
見てみると、手に持っていた宝石が無くなっていた。
「こんな占いばかり当たっても全く嬉しくない。組織など編んでみても、やはり欲しいものは手に入らぬか」
男の姿が炎によって照らされた。
背中まで流れる白い髪。
熟した林檎のような赤い瞳。
不健康とさえ思ってしまう白い肌。
男の名は__澁澤龍彦。
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美喜 - すみません!冗談が上端になってます。 (2018年9月11日 20時) (レス) id: abfcbd5bcc (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - さくら海さん» わざわざありがとうございます!直してきますね (2018年9月4日 11時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
さくら海(プロフ) - 誤字を見つけたので、すみません!昨日の影踏み、が、いのうになってます! (2018年8月30日 21時) (レス) id: 3420adefd8 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 表情筋ニートさん» こちらこそ、読んていただきありがとうございます!心のオアシス「参謀とは。」頑張ります笑 (2018年8月21日 13時) (レス) id: 6db7f9f3bc (このIDを非表示/違反報告)
表情筋ニート(プロフ) - 面白い作品ありがとうございます。私も文ストのアプリやってます。どのキャラクターも可愛くて、かっこよくて、心のオアシスですwこの作品も私の心のオアシスのひとつです!これからも応援しています。更新頑張ってください! (2018年8月17日 0時) (レス) id: 2d1443bf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年3月27日 0時