白刃と銀刃とは。 ページ37
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刃が交わる音が辺りに響く。
最早止まることを知らない。
道の端には、携帯が虚しく転がっていた。
『夜叉白雪』が殺気を乗せて刀を振るう。
鏡花は短刀で防ぐのに必死だった。
__両親を殺した『夜叉白雪』。
__でも『夜叉白雪』を殺せば、私はまた此奴と一体化し、夜叉になってしまう。
両親の仇だからこそ、赦せない。赦さない。
また一緒にいたくない。
夜叉に戻りたくない。
そんな思いが鏡花の頭の中をぐるぐると回る。
__『夜叉白雪』は殺戮の権化。
__それでも、私は...
ガキンッと音がした。
短刀を見れば、刃が折れてしまっていた。
息を飲んだ鏡花に『夜叉白雪』は迷う事なく刀を突っ込む。
鏡花の瞳がぐらぐらと揺れる。
殺られる、そう思った時__
携帯が鳴った。
鏡花はボタンを押し、耳に当てた。
「それでも貴方は、その力を皆の為に使いたいんでしょ?」
懐かしく、暖かい声。
耳から携帯を離し振り返った。
柔らかな黒髪が揺れ、愛おしい我が子を見る瞳と目が合う。
「鏡花」
優しさと愛しさが込められた声が。
大好きな母の声が__
熱い何かが頬を伝った。
「鏡花ちゃん!」
ハッと我に返り、喉にまで迫った刃から遠ざかる。
直後、敦がコンクリート片を抱え、それで『夜叉白雪』の刃を受け止めた。
「額の赤い結晶を狙うんだ!」
鏡花は素早く右肩にある襷を解く。
地面を蹴り、『夜叉白雪』の首に襷をかけ背中合わせに自分の体重をかけ、締め上げて身動きを取れなくする。
そして折れた短刀の柄で額にある赤い結晶を打ち砕いた。
赤い破片が煌めく。
やがて、光と共に『夜叉白雪』が消えた。
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鏡花ちゃんのお母さん出てきた瞬間涙溢れました。
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美喜 - すみません!冗談が上端になってます。 (2018年9月11日 20時) (レス) id: abfcbd5bcc (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - さくら海さん» わざわざありがとうございます!直してきますね (2018年9月4日 11時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
さくら海(プロフ) - 誤字を見つけたので、すみません!昨日の影踏み、が、いのうになってます! (2018年8月30日 21時) (レス) id: 3420adefd8 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 表情筋ニートさん» こちらこそ、読んていただきありがとうございます!心のオアシス「参謀とは。」頑張ります笑 (2018年8月21日 13時) (レス) id: 6db7f9f3bc (このIDを非表示/違反報告)
表情筋ニート(プロフ) - 面白い作品ありがとうございます。私も文ストのアプリやってます。どのキャラクターも可愛くて、かっこよくて、心のオアシスですwこの作品も私の心のオアシスのひとつです!これからも応援しています。更新頑張ってください! (2018年8月17日 0時) (レス) id: 2d1443bf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年3月27日 0時