雷の嵐とは。 ページ5
No side
錆びれたビルの屋上に太宰はいた。
手には手錠が嵌められ、包帯が巻かれている端正な顔立ちの頬には殴られた痕があった。
眼の前にいる男が拳を構える。
太宰がふっと笑みを浮かべた。
「後ろに注意し給え」
「貴様、何を言っ__がっ!」
男が横へ吹っ飛ぶ。
起き上がろうとしたが脳天に銃弾を撃たれ、息絶えた。
太宰はくつくつと笑う。
「あーあ、折角忠告してあげたのに」
前に目を向ければ、銃を構えたAがいた。
銃を下ろし、腰にある
「助かったよA。後少しでも遅かったら3発余計に殴られてた」
『それはおめでとう』
「今日やけに当たり強くないかい?」
突如、稲妻が二人を襲った。
Aは瞬時に黒壁を創り、直撃を防ぐ。
爆音と爆風が起き、視界を遮った。
黒壁から覗いて見れば、中也を襲っていた雷を操る異能者だった。
『めんど…』
「ねーねー、私の手錠外てくれないかい?動きにくいし地味に痛いのだよ」
『嘘くさ。どうせもう外れて__』
再び稲妻が黒壁に直撃した。先程よりもつよい威力なのか、黒壁に亀裂が走る。
そして音もなく砕け散り、Aの影へと戻った。
男は即座に3回目となる稲妻を放った。
それは砂のように消えてしまった。
まるで稲妻なんて最初から無かったかのように。
「だから外してって言ったのに」
『うっさい』
太宰が前に手をかざし、Aを守るようにして立っていた。
稲妻が消えた理由は太宰の異能力『人間失格』で無効化したからだ。
男は懲りずに、稲妻を放とうと手を構えた。
すると、背後で単車のエンジン音が聞こえた。
振り返って見てみれば、中也が単車で壁を登って此方に向かって来ている。
登り切った単車が空に飛び出し、屋上へ着地した。
スピンしながら止まる単車に男は容赦なく雷撃を放つ。
爆音と爆風が再び生まれAのパーカーを、太宰の黒外套をはためかせた。
522人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RANA(プロフ) - 月影のアリスさん» え、あ、え、い、いいんですか!?(( それはもうぜひ!!お願いします!!! (2020年1月29日 0時) (レス) id: 96770a17e2 (このIDを非表示/違反報告)
月影のアリス(プロフ) - 徳永ちゃん描かせていただいてもよろしいですか? (2020年1月28日 21時) (レス) id: 8ac6197a54 (このIDを非表示/違反報告)
紅翡翠(プロフ) - RANAさん» どうぞどうぞ載せてください!!キャラメル気がついて頂けたんですね(〃▽〃)更新頑張ってください! (2019年9月19日 0時) (レス) id: a6376c4245 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 紅翡翠さん» おにぎり食べてドヤ顔してる徳永めちゃ可愛いです!ポケットにはさりげなくキャラメルが…!ありがとうございます!!もしよろしければ小説にのせてもいいでしょうか? (2019年9月19日 0時) (レス) id: 96770a17e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅翡翠(プロフ) - RANAさん» http://uranai.nosv.org/img/user/data/4/a/2/4a22a73a582ac871202ccf3647d37b53.jpegこっちがアナログです!http://uranai.nosv.org/img/user/data/1/3/0/130135aa9b79aa3a66aefa33239f3ca0.png2枚目はデジタルです!拙い絵ですいません…々上手く貼れてますかね? (2019年9月18日 15時) (レス) id: a6376c4245 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年12月18日 0時