伍拾壱幕 ページ6
なんとか伊之助の刀を隠し、列車に乗った四人は互いの目的について話した。
Aは任務。三人_炭治郎はある柱に会うために来ていた。
『それって炎柱かな』
「そう。よくわかったな」
『さっきから熱い気配が前の方からするからねー』
そう言って顔を手で扇ぐ。
"熱い気配"はわからないが、匂いがだいぶ近づいてきている。
もうそろそろ姿が見えるだろう。
その時、
「うまい!うまい!うまい!うまい!」
そう連呼する声が前方から聞こえてきた。
炎を思わせる髪色と見開いた双眸が特徴的な青年。
彼が、炎柱_煉獄杏寿郎である。
思っていた柱の印象とは違うため、善逸が「本当にあの人が…?」と疑わしげに尋ねる。頷く炭治郎だが、彼も彼で戸惑っている。
「あ、あの、すいません」
「うまい!」
「れ、煉獄さ」
「うまい!」
「あの」
「うまい!」
「あ、もうそれは、すごくわかりました」
完全に引いている。
あの伊之助でさえ、一歩後ろで黙っている。
煉獄はようやく四人の方へ視線を向けた。と思えば、カッと瞳を見開いた。
「む、Aではないか!久しぶりだな!」
どうやら二人は知り合いのようだ。
冨岡やしのぶの時もそうだったが、やはりAは顔が広い。
Aはひらひらと手を振り、笑みを浮かべる。
『こんばんわ。審議以来なので、久しぶりではないかと思いますけど』
「君もこの弁当を食べるといい。うまいぞ!」
『お構いなく』
「今は期間限定で芋ご飯らしい!」
『お芋好きですね』
「さぁ、そこに座って食べるといい!」
『…相変わらずのようで何よりです』
会話が成り立っているとみせかけて成り立っていない。
他の三人はただ呆然と、やりとりをみているしかなかった。
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RANA(プロフ) - 姫歌@暫く浮上出来ませんさん» ドはまりしました!!よかったら読んでくださいな。また語り合おう (2020年3月11日 21時) (レス) id: 37ff009e06 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌@暫く浮上出来ません(プロフ) - RANAちゃんが、鬼滅を書いている!私も鬼滅ハマりました…また、お話ししてください (2020年3月10日 13時) (レス) id: 032e885983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2020年2月22日 13時