時を越えて夢に現るとは。 ページ37
眩しい。
そう思って目を開ければ窓から太陽の光が差していた。
起き上がればズキリと頭が痛む。
ソファに深く腰掛けて頭を抑えた。
『あ‶−...だるい』
昨日の夜、何したっけ。
バーに行って、広津さんとたっちーに会ったのは覚えてる。
けれどその先が思い出せない。
...歳かな。
待った私は18歳だ、まだ大丈夫。
ふと
そのまま下を見ればタオルケットが落ちている。
真逆私、酒飲んじゃった系ですかね。
扉の叩敲音が聞こえてきた。
「どーぞ」とソファの背凭れに頭を預けながら言った。
「今起きたのかえ?」
『姐さんか、おはよ〜』
ヒラヒラと手を振る。
姐さんが近くまで来て、呆れたような顔をした。
「中也から聞いて様子を見に来たのじゃ。その様子じゃ二日酔いじゃのう」
『そうみたいです...聞いたってことは、中也が運んでくれたのか』
お優しい。
今度酒のつまみでも買ってあげよう。
姐さんが持ってきてくれた薬を飲んで一息つく。
ボーッと天井を見つめる。
『...ねぇ姐さん。小さい時の私にリボン結んでくれたの覚えてます?』
突然の問いに姐さんがきょとん、とした。
そしてクスクスと笑い、私の隣に座った。
「覚えているに決まっておる。とても似合っておったぞ」
私の髪を一束掬い取る。
「相変わらず綺麗な髪じゃ」
『姐さんがああいってくれたから、密かに私の自慢なんですよ』
「ふふ、愛いのう」
そう言って頭を撫でられる。
それが気持ちよくて姐さんに寄り掛かった。
このまま寝たい。
暫く二人で思い出話に花を咲かせた。
最中、姐さんが思い付いたような顔をした。
「そなたが昔の話をするとは珍しいのう」
『そうですか?んー、久々に夢見たからですかねえ』
「どんな夢じゃ?」
『あんま覚えてないですけど...暖かい夢でしたよ』
そう言えば、姐さんは優しく笑って、また私の頭を撫でた。
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ねむ - まだ途中までしか見てないのですが、徳永ちゃん描かせていただいたのでここにURL貼らせていただきます⊃ ̫ TU https://d.kuku.lu/hzhfb3ky7 (7月22日 16時) (レス) @page34 id: 9c99694c20 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 「長年の時を経て__とは」の死亡者が志望者になってますよ。 (2021年1月7日 7時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - こたけさん» ありがとうございます!では、後々「参謀とは。7」の方で載せさせていただきます。 (2018年7月12日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - マリアさん» フォローありがとうございます!大好きと言っていただけて光栄です、頑張ります! (2018年7月12日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - しろねこさん» 織田作ゲットできませんでした...おださくぅ() (2018年7月12日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年3月27日 0時