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仕事は突然降ってくるとは。 ページ10

上を向けば白い天井。


微かな薬品の匂い。


紙が捲れる音。


『あー暇。暇すぎる』

「それしか言ってねぇな」


書類から顔をあげたのは中也だった。

自分は動けるからって、偉そうに。


キャラメルとおにぎり持ってこいや。


「手前が勝手に抜け出したのが悪いだろ。自業自得だ」


...悔しいが正論。


あの夜、首領に説教された。一時間も。

めっちゃ怖かった...ずっとニコニコして説教される恐怖は一生忘れることはないだろう。


よって、罰として三日間絶対安静...つまり医務室に引き籠ってろということ。

普段仕事をずっとしている身としては、何もすることがないとなると暇で仕方ないのだ。


中也はというと、仕事をしながら私の見張り。


「ったく、なんだこの書類の山は...」

『昨日丸一日ぐーすか寝てたからでしょ。良かったな』

「その顔やめろ。ま、お前は俺よりも書類あンからな。良かったな」


えっ...。


何私がこうやって寝てる間も書類が溜まってる、だと。


『そこのお兄ちゃん、他の書類やってみねぇかィ?』

「何処ぞのパワハラ上司だ。やんねェよ」

『今度奢るから』

「やらねェ」


ケチ。
もういい、寝よ。


起こしていた上半身をベッドに預け、目を閉じようとした。

が、ドアの開く音でそれは遮られた。


「失礼するよ」

「首領」


中也が書類を置き、姿勢を正す。
私も上半身を起こして首領の方へ視線を向ける。


「体調は如何かね」

『快調ですよ。そして超暇です』

「ふむ...そんな君に仕事があるのだが」

『あぁ、そうですか。おやすみなさい』


そうだよねぇ。

首領に「暇です」って言って何かくれるわけないよね。








...あれ?


『マジっすか』

「反応遅ェよ」


首領万歳。

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でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年1月13日 1時

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