拾幕 ページ13
その後数分続いたが、脳震盪により猪の頭の皮を被った人間_嘴平伊之助は気絶した。対して炭治郎の額は傷一つない。
どれだけ石頭なんだ、という驚きと伊之助の素顔が女だった、という衝撃はこの先一週間忘れる事はできないだろう。
伊之助を寝かせた後、亡くなった人々の埋葬作業に取り掛かった。彼が起きた時は炭治郎の無意識の煽りによって埋葬を手伝った。
そんなこんなで埋葬を終え、山を下る事になった。
のだが、
「正一君は強いんだ!!正一君に俺を守ってもらうんだ」
善逸は正一を離さないと言わんばかりに着物を掴んで喚き、炭治郎はそれを手刀で制した。
漸く場が落ち着くと、Aは羽織の懐からあるモノを取り出して清に渡した。
『これ、どうぞ』
「お守り?」
『藤の花の香袋だよ。魔除けになるんだ』
「魔除け?藤の花が?」
掌にある香袋を見て首を傾げる。
すると、どこからか黒い翼を羽搏かせた鴉がAの頭に乗る。
Aの鎹鴉だ。
「鬼ハ藤ノ花ガ嫌イ。今後、持チ歩ク」
炭治郎の鎹鴉よりも大人しいがツンケンした口調で、少し不愛想だ。
清達兄妹と別れ、騒がしい中鎹鴉に導かれること二時間。
着いたのは、藤の花の家紋が描かれた門の前だった。
この家紋がある家は、鬼狩りに命を救われた一族の印。恩返しのために、鬼狩りであれば無償で尽くしてくれる宿屋のようなものだ。
A以外の三人が負傷している為、この家で休息をとる事になった。
肋骨と脚が骨折したまま鬼と戦っていた炭治郎は「え、いいのか?」と困惑する。炭治郎の鎹鴉はケケケと笑うだけだった。
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RANA(プロフ) - 鴉蒼さん» ご指摘ありがとうございます。いつも注意しながら書いているのですが、時々見逃してしまいますので、またあったら教えてくださるとうれしいです。 (2020年4月6日 12時) (レス) id: 37ff009e06 (このIDを非表示/違反報告)
鴉蒼 - 富岡さんになってますよ…冨岡さんです… (2020年4月6日 9時) (レス) id: 96316f1cbb (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - RANAさん» 教えてくれてありがとうございます!!楽しんで読んでます!更新頑張ってください! (2020年2月22日 20時) (レス) id: a856ca8d9b (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - サラダさん» "うすい"と読みます!!読みにくくてすみません (2020年2月22日 20時) (レス) id: 1320bd10d0 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 夢主の名字の読み方がわからないのですが、、、出来れば教えてください!!! (2020年2月22日 20時) (レス) id: a856ca8d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2019年11月19日 0時