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敵は何処からとは。 ページ36

No side


「...なんかさ」


太宰が唐突に呟いた。


「喉渇くよね」

「何か購ってこさせます」


こんな事でも動いてくれるとは、マフィアは優しいかもしれない。


広津は傍らにいる部下に指で動くよう命じた。
運悪くおつかいに選ばれた構成員の一人は慌てて駆け出す。


「ミルク多めの珈琲。うんと冷やして!」

『私、キャラメルラテ!』


駆けていく黒服に太宰は明るく告げた。
便乗してAも手を挙げて言う。


「あ、でも氷は無しでね。カフェイン抜きがあればそれがいいな。砂糖は倍で頼むよ!」

『あまり苦くないやつ。キャラメルたっぷりで!』


注文多いな。


構成員は冷や汗をかきながら、二人が言ったことを復唱しつつ走っていく。
その背中を見たまま、ポツリと言った。


「広津さん。今回奴等が襲ったのは唯の武器庫じゃない」


襲われたのは、三つの最高保管室のうちの一つ。


警備は勿論厳重。


しかし敵はそれを易々と無効化し、しかも生規の暗証番号で侵入している。


番号は幹部級の者しか知らない。





__では、敵はどうやって情報を手に入れたのだろうね?





太宰の言葉に、広津の表情が強張った。


考えられるのは大きく3つ。
それをAが淡々と言う。


『拷 問して吐かせたか、何かの異能力で手に入れたか、或いは私達(マフィア)の中に裏切者がいるか』


どれが真実だとしても、結果が最悪なことに変わりはない。


「敵の情報は判らぬのですか」

「昨日Aが組織の名前を吐かせたよ」


太宰が楽しそうに言い、チラリとAに目を向けた。

それが合図のように、Aは立ち上がる。そして広津を見る。


途端、寒気にも似たような感覚が広津を襲った。




深い金色の瞳の奥に、真っ黒に染まった闇がある。



普通の人間が見られれば、数週間は夢で魘されるだろう。


とても少女が持つ瞳とは思えないものだ。


『"ミミック"』


雫のピアスが風で揺れた。

何時かもので釣られやしないか、とは。→←彼らの頭脳とは。



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RANA(プロフ) - 花雫@浮上中さん» ご指摘ありがとうございます! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
花雫@浮上中(プロフ) - あんの青鯖野郎です!えっと唐突な間違い指摘ごめんなさい (2018年1月8日 2時) (レス) id: f3cc68df07 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - えーなさん» 14巻。表紙最高でしたね!次巻はやく販売しないかな()そして来年には映画ですね!それも楽しみなんですよ〜!! 続編、さっそくできました。応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
えーな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!14巻見ました!乱歩さんメインで私も幸せでした〜!そしてまさか探偵社の今後がめちゃくちゃ気になる終わり方で…!すみません、漫画の話はここまでにします笑 続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 2f759f2211 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月16日 22時) (レス) id: fcafb99727 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2017年11月5日 22時

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