小さな幹部の愚痴とは。 ページ16
時間は経ち、店の中の人数は少ない。
そろそろ終盤に差し掛かった。
「聞いてくれよ」
吃逆と共に聞こえてきた声。
左隣を見てみると顔は赤い中也。
「昨日首領がこんな事言いやがんだよ」
始まった。
この時、梶井と広津さんと心が一致した。
__「太宰くん、組織に戻って来ないかな?君もそう思うだろう?
元相棒の中也くん」__
「だとよ。現五大幹部じゃ不満だって言いてェのか!?」
ギャーギャー怒り出した。
太宰が戻ってくるのは反対だけど...確かに不満はある。
特にあの詐欺師に。
広津さんがふっと笑う。
「私も首領に同意見だ。まぁ戻りはしないと思うが」
『詐欺師よりマシかも』
「ああ糞!太宰の野郎、一言文句言ってやらんと気が済まねェ!」
そう言って携帯を取り出し、"青鯖"と表示されたところを押す。
...まだ連絡先持ってたのか。
「え、あれ繋がるの?」
『繋がらないでしょ』
「酔っているな」
コソコソと話してる私達も気にしていない。
「出ねェし!」と舌打ちをする。当たり前だけど。
すると広津さんが手を出してきた。
「貸してみ給え」
中也から携帯を受け取り、広津さんに渡す。
耳に携帯を当てて、何度目かのコール後「もしもし」と声が聞こえてきた。
『え、出た?』
「ンだと!?」
「やあ太宰くん、少々無用心ではないかね。番号は変えた方が良いと思うが」
「おい何で広津がかけた途端出ンだよエスパーかよ貸せよ!!」
バッと携帯を奪うように取り、携帯に耳を当てる。
腕が伸びてきた時私の顎に当たった事は言うまでもない。
いてぇなおい。
「おいだざ...ッて切れてやがる畜生!!」
「マスター彼に水を」
鳴れているのか、自然な行動で中也の前に水を置く。
中也は怒り任せにそれを飲んだ。
「本当に繋がったの?」
「真逆。酔いの程度を確かめた迄だよ」
『広津さんかっけぇ』
ガンッと音がして、見てみると机に突っ伏して寝る中也。
...呆れる他なかった。
確かに、今の五大幹部は姐さん以外大丈夫じゃないかもしれない。
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RANA(プロフ) - 花雫@浮上中さん» ご指摘ありがとうございます! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
花雫@浮上中(プロフ) - あんの青鯖野郎です!えっと唐突な間違い指摘ごめんなさい (2018年1月8日 2時) (レス) id: f3cc68df07 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - えーなさん» 14巻。表紙最高でしたね!次巻はやく販売しないかな()そして来年には映画ですね!それも楽しみなんですよ〜!! 続編、さっそくできました。応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
えーな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!14巻見ました!乱歩さんメインで私も幸せでした〜!そしてまさか探偵社の今後がめちゃくちゃ気になる終わり方で…!すみません、漫画の話はここまでにします笑 続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 2f759f2211 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月16日 22時) (レス) id: fcafb99727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2017年11月5日 22時