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情報が回るのは速いとは。 ページ31

No side


『織田作』


昇降機(エレベータ)から降りてすぐに名前を呼ばれた。
織田は横を向き、手を掲げて返事をした。


「久しぶりだな、A」

『久しぶり〜。珍しいね、此処に来るなんて』


Aは織田の方に歩き乍ら、「なんかあった?」と訊ねる。
織田が森に呼ばれた事を話すと、納得した様な表情をした。


『それって、安吾くん捜しの事で?』

「そうだ。知ってたのか」

『リンタロウさんが言ってたから』


森とは親しい仲なのかわからないが、Aは森の事をそう呼ぶ。
理由を知る者は極一部で、織田はその一人だ。

理由を知らぬ者は皆、「怖いもの知らず」と口々に言う。
本人の前では言わないが。


「お前も朝から仕事か?」

『まぁ、ちょっとね。
織田作はあんま無理しないでよ、なんかあったら言って』

「あぁ、ありがとう」


そう言って頭を撫でれば、年相応の笑みを浮かべ、気持ち良さそうな表情を見せる。


「じゃあ」と言い、Aは織田に背を向け、その場を去る。
それを見届け、織田も安吾の足跡を追うために歩き出した。







織田と別れた後、Aはキャラメルを頬張り乍ら廊下を歩く。
何か考え事をしているのか、上の空だ。


思考を遮るかの様に、携帯の着信音が鳴る。
外套のポケットからそれを取り出し、液晶画面をスライドさせた。


『はい、徳永。



.........は?』


如何やら、簡単に部屋には戻れそうにない。

古株のマフィア員とは。→←消えた友人とは。



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RANA(プロフ) - 花雫@浮上中さん» ご指摘ありがとうございます! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
花雫@浮上中(プロフ) - あんの青鯖野郎です!えっと唐突な間違い指摘ごめんなさい (2018年1月8日 2時) (レス) id: f3cc68df07 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - えーなさん» 14巻。表紙最高でしたね!次巻はやく販売しないかな()そして来年には映画ですね!それも楽しみなんですよ〜!! 続編、さっそくできました。応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
えーな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!14巻見ました!乱歩さんメインで私も幸せでした〜!そしてまさか探偵社の今後がめちゃくちゃ気になる終わり方で…!すみません、漫画の話はここまでにします笑 続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 2f759f2211 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月16日 22時) (レス) id: fcafb99727 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2017年11月5日 22時

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