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「…どちらさんで？」
「あぁ、良い機会なのでお前に紹介しようと思ってな」
そう言ったグルッペンがゆっくりと押していたのは車椅子だった。それに座っているのは銀色の髪を腰の辺りまでゆるりと垂らした女性である。突然の見知らぬ来客に少々困惑しつつも軽く会釈をすれば、彼女は視線を合わせず小さく返してくれた。着ている純白のワンピースが嫌に似合うほどまだ顔立ちにあどけなさを残した少女でありながら、にこりとも笑わない愛想の無さは何処かアンバランスに見える。
「A、自己紹介を」
「……A・ローライト。陸軍特務部隊所属、階級は大尉であります」
「…特務部隊の、」
淡々と業務的な自己紹介を口にした彼女はやはり目も合わせてはくれない。しかし、この若さで大尉？女性らしく華奢な身体は何処からどう見ても軍人とは思えぬものである。だというのにゾムの率いる特務部隊に所属、その特異さなら流石に自分も彼女を知っていてもおかしく無さそうなのに何故だかその名前も見掛けも記憶にはなかった。
「先月、任務の折に負傷してしまってな。今は療養中だがあと一週間程で退院出来るそうだ。しかし戦線に復帰するにはまだ時間が掛かる。そこで、彼女には暫くの間お前の補佐を頼もうと思っているのだが、どうだろうか」
「また、えらい急な話やな……まぁ、それは助かるけど」
「そうか、ならば詳細は明日伝えよう。遅くにすまなかったな。A、部屋へ戻るぞ」
こくり、と首を縦に振って返事をした彼女にふっと笑ったグルッペンが再び車椅子を押しながら部屋を出ていく。
随分と肩入れしているように思えるが、……もしや恋人か？いやいや、安直すぎるか。それならそうとグルッペンならハッキリ俺に紹介するだろうし。
それよりも、確かに補佐官は喉から手が出るほど欲してはいたが、まさか女性を寄越すとは。グルッペンめ、俺が女嫌いだと知っている癖に。少しは手持ちの仕事が減る、それは有難い話だが、息の詰まる職場になりそうだとため息が吐き出された。
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ぬ - 面白いです…！！なんでもっと早くに見つけられなかったんだろう…。もういらっしゃらないのかな…？つまるところ最高ですと言いたい (9月12日 21時) (
レス) @page12 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
しのみや＠元シャノ(プロフ) - ぴぷさん» そうなのですね……！よかったです。無理しない程度に頑張ってください。 (2020年12月27日 2時) (レス) id: 1cb985230f (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - しのみや＠元シャノさん» しのみやさん、お返事遅くなってしまい申し訳ございません…！前作からありがとうございます！こちらは中々思うように書けず鍵を掛けるか悩んでいる所でした。しかしいずれは更新するつもりでおります。折角ここまで足を運んでいただいたのに申し訳ございません。 (2020年12月27日 1時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
しのみや＠元シャノ(プロフ) - こちらの作品はもう更新されないのですか？前作がとても素敵だったもので、淡い期待を寄せているのですが……。ご返信頂けたら嬉しいです。 (2020年11月16日 13時) (レス) id: 1cb985230f (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - miiさん» ﾜ〜！お気に入り作者ありがとうございます！！はちゃめちゃに嬉しいです〜！黒天の中の人と同じです(ﾉ´∇｀)ﾉ そちらまでありがとうございます〜！のろま更新ですが今後ともよろしくお願いいたします…！ (2020年8月11日 14時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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