無愛想な少女 ページ2
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執務机だけでは足らず、遂には床にまで山を作り出した書類にそろそろ叫び出しそうだ。
稟議書、軍備予算案、軍事会議での議事録、任務報告書等を細部まで目を通し、加減を知らない馬鹿共が破壊した訓練所修繕の見積り書を作成、総統への提出書類諸々を添削―――ありとあらゆる業務が書記長である自分の元に集うが、たった一つの身体では限界がある訳で。
数名の幹部らがもう少し堅実に日々の業務をこなしてくれてさえいれば回避可能な物もあるのだが、あいつらにそれを期待するだけ無駄だとも知っていた。
正直なところ、かなりシンドい。連日徹夜で酷使している身体は鉛のような重たさで、万年筆を握る指先は接着剤でくっ付いてしまったかのようにすっかり固まりきっている。最早慣れてしまったとはいえ、キツいものはキツい。休めと言われども休めない現状に嫌気がさす。
機密書類を多く取り扱うせいで簡単に人員を割いてもらう事も出来ず、かと言って他の幹部達にもそれぞれの仕事があるので手を借りる事も出来ない。やはり、自分に与えられた仕事は自分で片付けるしかないのだ。分かってる、分かってはいるが、心の内くらいでは弱音を吐かせて貰いたい。
そろそろ過労死するで、俺。
なんて事を考えつつも書面に滑らせる万年筆はとどまることなくしっかりと文字を綴っている。視線は上から下へ忙しなく巡らされ、ぼんやりと視界に霞が掛かる度に目を瞬かせ冷めきった珈琲を煽った。
流石に今日はキリの良い所で休もう。限度を超えてぶっ倒れでもしたら多大なるタイムロスを生んでしまう。
だから、あと少し。あと少しで眠れる。
そうしてギリギリの己を鼓舞していた時だった。
＿＿＿＿コンコンコン
三度扉がノックされ、そこで漸く手元の書類から視線を上げる。「どうぞ」と声を返せば、扉の向こうから見慣れた金色の髪が姿を現した。
「グルッペン？どうしたん、こんな時間に」
「いや、散歩をしていたらこの部屋の明かりが見えてな。少し話があるんだが、今良いか？」
「散歩って……まぁ、かまへんけど」
時刻は午前零時。仮にも国のトップである人間がこんな時間に外をふらつくなんて、もう少し危機感をだな…と内心ぼやいていれば、何やらグルッペンが部屋の中へガラガラと押してきたものに目を見開いた。
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ぬ - 面白いです…！！なんでもっと早くに見つけられなかったんだろう…。もういらっしゃらないのかな…？つまるところ最高ですと言いたい (9月12日 21時) (
レス) @page12 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
しのみや＠元シャノ(プロフ) - ぴぷさん» そうなのですね……！よかったです。無理しない程度に頑張ってください。 (2020年12月27日 2時) (レス) id: 1cb985230f (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - しのみや＠元シャノさん» しのみやさん、お返事遅くなってしまい申し訳ございません…！前作からありがとうございます！こちらは中々思うように書けず鍵を掛けるか悩んでいる所でした。しかしいずれは更新するつもりでおります。折角ここまで足を運んでいただいたのに申し訳ございません。 (2020年12月27日 1時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
しのみや＠元シャノ(プロフ) - こちらの作品はもう更新されないのですか？前作がとても素敵だったもので、淡い期待を寄せているのですが……。ご返信頂けたら嬉しいです。 (2020年11月16日 13時) (レス) id: 1cb985230f (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - miiさん» ﾜ〜！お気に入り作者ありがとうございます！！はちゃめちゃに嬉しいです〜！黒天の中の人と同じです(ﾉ´∇｀)ﾉ そちらまでありがとうございます〜！のろま更新ですが今後ともよろしくお願いいたします…！ (2020年8月11日 14時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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