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「平行世界、って存在すると思うか？」
「……え、？」
突拍子も無い俺の質問にエーミールが目を丸くさせる。そりゃそうか、俺だって急にそんなことを聞かれたら驚く。
困らせてしまっただろうか、と口をつぐんでいるエーミールへやっぱり何でもない、と伝えようとすれば、それよりも早く「トントンさん」と、やけにハッキリとしたあいつの声が俺の名前を呼んだ。
「ローライト、という言葉をご存知ですか」
「……ろー、らいと？」
何の脈絡も無さそうなその言葉に首を傾げる。復唱してみても、特に思い当たらない。
「知らんけど、なんなん？それ」
「……そうですか。いえ、なんでもありません。えっと、平行世界、ですか」
「お、おん」
何だか歯切れの悪いエーミールを不思議に思ったが、ううん、と頭を悩ませ始めたので言及はしないまま答えを待つ。
「……平行世界の存在は、まだハッキリとは解明されていません。が、提唱されている理論抜きで私なりの考えを言うのであれば、私は存在していると思っていますよ」
「ほぉ。じゃあ、行き来とかって出来ると思うか？」
「難しいでしょうねぇ。可能であるなら是非とも行ってみたいものですが、実際に平行世界から来た、なんていう事例もあるみたいですよ？」
「っえ、そうなん？」
「まぁ、本当かどうかは怪しいところですからあまり鵜呑みには出来ませんがね。しかし、急にどうしたんです？」
「あ、いや……最近、そういう小説読んでな？ちょっと気になって」
「なるほど。最近多いですからね、そういったファンタジー小説。私も好きで良く読みますよ。……ところで、お時間大丈夫ですか？」
「っあ、せやった。ありがとな、エーミール。また今度」
「ええ、道中お気をつけて」
エーミールの言葉にはっとして、急ぎの用など無いのだが慌てる振りをしつつ別れを告げそそくさとその場を立ち去った。まさかエーミールに出くわすとは思わなかったが、何とかなったな。あいつの言った事例、というのが気になるが、これはまた後日調べることにしよう。
それと、あの「ローライト」という言葉。確かに聞き覚えはないのだが、理解しようとするとどうにも胸の奥がザワつくような。その嫌な感覚は、考えるな、と自分に言っているような気がしてならなかった。……気の所為、ならいいのだけど。
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ぽっぷこーん(プロフ) - CSSのON/OFF出来るようにしてくれると嬉しいです。デフォに慣れてるとあまり落ち着かなくて……無理でしたらすみませんが、ご検討よろしくお願いします。めちゃくちゃ面白くて好きです。見てる途中です (2021年11月4日 17時) (
レス) id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
都 はなれ(プロフ) - はじめまして、ひぷさんの他作品から来たものです。CSSが切れないので設定の方変えていただくことは可能ですか？都合のお願いで申し訳ありませんがよろしくお願いします。 (2021年2月6日 22時) (レス) id: 70f991d98e (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 倉の中の石さん» 倉の中の石さん、初めまして！そう言っていただけるととっても励みになります。ゆっくり更新になってしまいますが、是非この先も楽しんでいただけたら幸いです。 (2019年11月21日 18時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石(プロフ) - めっさ面白いです！夢主ちゃんがヒロインヒロインしてなくて非常に好感が持てますね！更新頑張って下さい。応援してます！ (2019年11月20日 2時) (レス) id: b9ac23ea5c (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 零さん» 零さん、初めまして！お目通しいただきありがとうございます。上手く違いを出せているのかとても心配だったのでドキドキしていただけてとっても嬉しいです！これからもどうぞ、当作品を宜しくお願いいたします。 (2019年11月10日 23時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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