コベルトゥーラ･インフェプト《緑》 (ページ25)

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松田｢A先輩！今日俺部活OFFだから帰りましょ！｣

『ついに帰りにまで....』

松田｢え？好きって言いました？｣

『そこまで来ると怖いよ、元太くん』

松田｢へへっ♪｣

　

　

　

帰りはだいたい一人で帰るか、海斗がオフの時は一緒に帰ったりしてる。

海斗は今キャプテン候補らしい。あ、ちなみにダンス部。

　

松田｢あ！そうだ！先輩聞いてください！｣

『はいはい』

松田｢俺選抜メンバーに選ばれたんですよ！｣

『え、すごいじゃん。1年生他にいるの？』

松田｢俺だけです。あとは3年生が最後なんでだいたい3年生です。やばくないですか？｣

『すごいね。これから忙しくなるんじゃない？』

松田｢いや～もう、キッツキツですよスケジュール。

だから、休日とか先輩誘えないんですよね....。

あ！でも、大会終わったら俺めっちゃ誘います！｣

『覚悟しとく、笑』

松田｢なんなら、大会見に来てください！俺頑張れます｣

『ん～、いいよ』

　

　

私がそう言うと、元太くんは驚いたように｢えっ｣と声を上げた。

え、なんでそんなに驚かれてるの。こっちがびっくりするって。

　

松田｢先輩ほんとに来てくれるんですか、、、？｣

『うん。あれ、冗談だった？』

松田｢いやいや！本気です！いつもの先輩なら、めんどくさいから行かないとか言いそうなんですもん！｣

『うわ、見損なったよ元太くん』

松田｢ああ！今のなし！｣

　

　

元太くんとは家は近くはないけども、遠くもない。

私の家の方が先に着くから、今日は家の前でお別れ。

　

　
松田｢じゃ、先輩楽しみにしてます。またあした！｣

『ん、明日ね～』

　

部屋に入り、帰り道に開くことのなかった携帯を開く。

.....え。うみ先輩から、着信...？

と、思っているとすぐに切れて、代わりに『間違えた。ごめんね』と一通。

....半年ぶりの会話、素っ気なくなってる。やっぱり勘違いだったんだ。

　

　

A大丈夫です。

A宮近先輩から聞きました。うみ先輩モテモテらしいですね!

A可愛い子見つけられるよう応援しときます

Aおやすみなさい

　

　
　

そう送って、携帯を閉じた。

先輩からの返事をどこかで期待しながら。