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3年の階に行くと、先輩が教室のドアにもたれかかっていた。
『うみ先輩!持ってきました!』
中村 「おっ、ナイス!これだよこの色。お前の青よりも濃いの!」
横の目くりくりな先輩の肩を叩く。
この人も、カイトだっけ。
中村 「あ、この人は宮近海斗。イケメンくんと同じ漢字」
『あぁ、海斗の海斗』
宮近 「海斗の海斗ってやばくね?笑」
中村 「変な風に考えてんじゃねーよ!笑」
『えっと、七五三掛Aです』
宮近 「知ってる知ってる。校内で有名だしね」
『有名、、、?』
「うわっ!七五三掛の妹!?」
「しめに似てめっちゃ可愛いじゃん、何組?」
『えっと...』
「え、彼氏は?いつもの横にいる奴いねーの?」
「マジで俺のタイプ」
七五三掛と言ったからなのか、一気に3年の先輩たちに囲まれてしまった。
お兄ちゃんパワー恐ろしすぎる。名乗るだけで地獄じゃん。
中村 「お前ら怖すぎんだよ。ほら、あっち行こ」
『えっ、先輩!?』
中村 「いいから」
先輩に手をひかれて、自動販売機の前に連れてこられた。
ちょっと、かっこいいなんて思ったり。
中村 「ごめんね、あいつら怖かったよね」
『名乗るだけすごい囲まれて、お兄ちゃんってすごいなって思いました...』
中村 「えっ、そこ!?笑 めっちゃ面白いじゃん笑
あ、そうだ。ジュース奢るよ。持ってきてくれたし」
『え、いいんですか?先輩って財布固そうだけど、』
中村 「ケチだと思われてんの?全然買うよ。Aちゃんならね。で、何飲みたい?」
『じゃあ、これで』
ほい、と先輩からいちごミルクが渡される。
しめと同じの飲んでるよ、と加えて。
『お兄ちゃんの影響で、いちごミルク好きになったんです』
中村 「嫌いだったんだ」
『甘いですし』
中村 「ふーん。よし、じゃあ俺戻るわ。またね!」
『あ、はい!また今度!』
もう少し先輩と話したかったなという気持ちを抑えて自分の教室に戻る。
松倉 「おかえり!看板終わったっぽいよ」
『ほんと?早いね、やっぱ海斗がいるからだよ』
松倉 「お前のおかげだよ」
顔を赤くする海斗を不思議に思いながら次の作業に移った。
いちごミルクはまだ、開けないまま。
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作者名:ニモ | 作成日時:2020年11月17日 20時