【ωrωrd!】かれのひみつ。

△邪気ある無邪気 ページ21

ショッピくんと約束を取り付けた日の夜は、週に一度の飲み会があった。ショッピくんはいつものようにさっさと帰ってしまった。
ロボロさんによってゾムさんの食害ストッパーはあえなく潰され、ゾムさんは生き生きとしている反面、被害者常連は表情が死んでいる。
私はというと、ちびちびとお酒を飲んでいた。

「雪村、最近頑張ってるらしいな」

話しかけてきたのはグルッペンさん。酒癖が悪い彼にしては珍しく落ち着いている。

「あいつと何かあったのか」
「や、やだなあ、グルッペンさん。私がそんな単純な女に見えます？」
「見えるんじゃなくて事実だろう？」
「……そうですね」

大した関わりのないはずのグルッペンさんにまで知られているのは、私が単純すぎるからだろうか。

「実はですね、ショッピくんとお出掛けすることになったんです」
「なるほど。それでそんなに浮かれてるのか」
「ショッピくんと遊びに行くの、楽しみで。つい」

お恥ずかしいところをお見せしましたと、誤魔化すように笑う。

「仕事が情緒に左右される人間の利点がはっきりと表れているから特に問題はない」
「どうも……」
「この前までは欠点が良く表れていたらしいがな」
「いや、その……あはは……」

何故知っているんだと思うが、彼はマンちゃんと仲が良いんだった。そりゃ私のことも漏れてるわ。

「だが吹っ切れたようで良かった。オスマンに感謝しなくてはな」
「そうですね」

おかげでショッピくんとお出掛けの約束を取り付けることが出来た訳だし。

「ここが正念場でもあるからな。頑張れよ」
「正念場？」
「今回のデートでショッピを落とすんやろ？」
「えっ……」

全然そんなつもりは無かったのだが、それもありかも知れない。失敗しても仕事で挽回。……いけるか？

「でも私、そんなこと一日で出来るならとっくにやってますよ」
「プライベートだからこそ価値があるんやろうが」
「プライベート……」

確かに職場ではいつもスーツだから、おしゃれな服を着てギャップ萌えを狙うのもありだ。

「他になにかありますか？」

例の三人とは違って、きちんと経験があるグルッペンさんだ。きっと為になるアドバイスをくれるだろう。

「そうだなあ……」

思案するグルッペンさんは様になる。というか、彼なら何をしても美しく見えるから羨ましい。女の子にモテるのも納得だ。

△＊→←▲＊

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す