実力行使(side 爆豪) ページ14
戦闘が始まって即青チームに目掛けて走った。
もちろん舐めプ野郎も同じだ。
「死ねェ！！」
「…させるかよ」
刹那、突然目の前に巨大な氷壁が現れる。
「…チッ、余計な真似しやがって！」
巨大な足元を爆破で壊し突破しようと走り出した。
「か、かっちゃん！僕らのも…」
「知るか、自分でどうにかしろや！！」
「一人じゃ無理だろ？！それともボールに当たりたいの？！」
「俺は絶対ェ当たらねぇ！！」
クソデクを振り切って俺は氷の壁の外に出る。
そこには、顔に赤いペンキをかぶったAがいた。
(…やっぱA狙いか)
周りを見渡せば青チームの体は全員凍らされており、もれなく赤いペンキがついている。
「秒で全滅とはザマァねぇな！」
大きく振りかぶり、舐めプ野郎とぶん殴ろうと腕を振りかぶった瞬間…
「かっちゃん、後ろ！！！」
パシャ。
嫌な予感がして、頭を触ると手に赤いインクがついていた。
「だから言ったじゃないか…」
「…っ、うっせぇクソデク！！」
後ろを見れば黄色チームも全員赤いペンキがついてた。
「…試合終了。こんなに早く終わるとは思ってもみなかった」
「そうね、いきなり試合を始めたのがいけなかったかしら。どちらにせよ瞬発力に長けた赤チームの勝利ね。特に青チームはやろうと思えばバリアを張って防げたはずよ。Aさん、貴方の課題はとっさの判断力」
「爆豪、お前は協調性だ。あの場で緑谷達を助けていたら葉隠の奇襲も対応できた」
「っつーわけでリスナー共！！今夜からダンスパーティーに向けてダンスレッスンを始めるぜ！！見事優勝したリスナーには今度新しくオープンする遊園地のチケットをプレゼントするぜ！！」
「パートナーは先程行ったサバゲー訓練の順位を元に決定権が決まる。一位、轟、二位、葉隠、三位は赤チーム同列、話し合って決めろ。八位、爆豪を除いた黄色チーム、一四位、爆豪、一五位Aを除いた青チーム、最下位はAだ」
「…ダンス？」
隣を見ればAが妙な踊りを始めた。
一回転し片手を上げて、横に両手をスイングさせもう一回転し始めに戻る、それの繰り返し。
無邪気に笑いながら踊ってるAは可愛い。そういう無邪気で天然な性格に惚れたのは確かだ。
(くそ、可愛いとか言ってる場合じゃねぇ！！負けた上に舐めプの接近も許すんか…！)
「楽しそうなところごめんなさいね、今回は社交ダンスなのよ」
「「えっ？」」
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作者名：でんきねずみ | 作成日時：2023年2月22日 21時
