メインジョブ選び２ ページ2
「あ、あれはリミットブレイクと言って特殊な大技なんです。だから強いのも当たり前で…」
「Aさん、普通大技を打ったら何かしら体調に変化があるものよ？」
「…そ、そういえば」
私はリミットブレイクを使った後なのに、こうやって普通に動いてる。
「轟くんから聞いたけど、貴方は過去にリミットブレイクを失敗して記憶を失ったのよね？」
「は、はい」
「たぶんそれは練度が足りなかったせいね。今は占星術師を使いこなせて、その結果リミットブレイクまで使えるように成長したと思ってるわ」
「は、はい」
「貴方がどの職を選ぶのかわからないけど、ヒーローとして助けやすく支えやすい職を選んでね」
「ありがとうございます」
私は一礼すると体育館を後にした。
そして、教室に帰った途端芦戸さん達が走り寄ってくる。
「Aちゃんー、何て言われたー？」
「え、えと、精度の問題。今回使ってない職にコロコロ変えてたから、技の威力が弱いよねってことを言われて、職を一つに絞るつもり」
「そういえばAちゃんの個性は色々な職が使えるものね。私も技が多すぎて扱い切れるのか疑問に思っていたの」
「それで、決めたー？」
今使いこなせているのは、ナイトと占星術師。でもナイトのリミットブレイクは占星術師ほど利点がないし、無敵スキルも再現できてない。
逆に占星術師のほうが再現できてるスキルが多いし、何より私は遠距離から戦うほうが戦いやすい。
「…占星術師にする」
「あ、それ回復するやつー？」
「うん、一番使いこなせてるし」
「回復できる個性はとても助かるわ」
「ありがとう、梅雨ちゃん」
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作者名：でんきねずみ | 作成日時：2023年2月22日 21時
