姉妹がアイドルと恋したら。第2章 (ページ33)

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姉の相談窓口。ページ33

濱田side

もうそろそろ帰る時間。
のんすけと瑞稀はなにやら
後ろで取り込み中のようで、
俺と沙織ちゃんが前を歩いてた。

濱「今日はめでたい日やなぁ～」

沙織「これからもよろしくご指導ください！」

濱「のんすけ、大変やで？」

沙織「た、大変！？なにが！？」

濱「いろいろ(笑)」

沙織「それよりもね！濱ちゃんはどーなの？やっぱり瑞稀は友達？」

濱「またそういう話する～？(笑)恥ずいねんそういう話って」

沙織「え？なんで恥ずかしいの？」

濱「え、なんでって…なんでやろ」

沙織「瑞稀のことただの友達だと思うなら恥ずかしいなんて思わないよね？」

濱「これって…」

沙織「瑞稀がさ、濱ちゃん好きって言ったら？」

濱「めめっ、めっちゃ嬉しい！！」

沙織「それはつまり？」

え、そういうことなん？
長いこと恋愛なんてしてない俺は
そんな感情すら忘れたのか？

俺って…

濱「好きなんかな、」

沙織「わからないの？」

濱「沙織ちゃん、俺な？そんな大した恋愛してきてないねん。どっちかって言うたら、女の子に全部任せっきりでさ。何もかも女の子が決めてきた。俺の感情も全部。なんて言うか…何も言われへんねんな、俺って。せやからいつも女の子に操られてるロボットみたいやって、メンバーから言われてたんよ」

俺の恋愛は恋愛と呼べない恋愛。

周りは疲れないかと聞かれ、
俺自身は何ともないと嘘をつき、
彼女には笑って、１人になると
死んだようにぼーっとする。

優しすぎるからと言われ続け、
でも狙って優しくしてるわけでもなく。

女の子の言いなりになってきた。

嫌なことも嫌と言えへん。
嫌われるのが嫌？そんなんちゃう。
めんどくさかったんや。

女の子がめんどくさいんやない。
俺自身がイザコザになるのを避けて
平凡に居たかったからや。

沙織「それで？濱ちゃんは楽しかったの？」

濱「楽しいって思ったことはないな～」

沙織「あたし、自分の妹を高く評価するつもりはないけど、瑞稀はそこら辺の女の子とは違うよ」

濱「？」

沙織「あの子は…いろいろ経験してる。幸せも、苦しみも、悲しみも」

濱「…傷の件？」

沙織「いろんな傷があるの、あの子には」

俺が見た傷だけやないんか？

このモヤモヤはなんや…

▼青い鳥
@pipi0707xx
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