＊幸せおにぎり ページ8
向「ちっくーん！ちっくん！」
廊下からなにやら俺を探しているらしい
康二の声が聞こえて。
今日も元気だなあとクスクス笑っていると
俺を見つけた康二と目があった
向「あ！ちっくんみっけ！」
「ふふ。見つかっちゃった」
向「おはよう！ちっくん」
「おはよう。
俺の名前連呼してどうしたの？」
向「そうやった！
ちっくんにもこれあげるな？」
そう言われて手渡されたのは
アルミホイルに包まれた丸い物体
「...えっと、」
向「開けて開けて！」
「あ、おにぎり？
ビックリしたぁ。何かと思った」
向「さっくんがな？アルミホイルで包んだ
おにぎり好きやって言うから作ってきてあげたんよ。
せやからちっくんにもお裾分け〜」
「えー。俺の分までありがとう康二。
嬉しいなあ」
向「ちゃんとビニール手袋して握ったから
大丈夫やで！」
「ふふ。そんなの心配してないよ。
わぁ、食べるの勿体無いなあ」
大介に作ってあげようとした時に
俺の分も作ってくれた気持ちが
何より嬉しくて。
忘れないように食べる前に写真に
おさめておかないとなあ。
「具は何で作ってくれたの？」
向「マッタケ！」
「めちゃくちゃ豪華じゃんッ！」
佐「違うッ！A騙されるなッ！
これは、タケノコおにぎりだッ！」
向「あーッ！さっくんなんで言うのよ！」
佐「Aを騙そうなんて１００年早いッ！」
「ふふ。タケノコなの？
俺タケノコ好き〜」
「「...」」
「ん？」
佐「なに！今の可愛い顔ッ！もう一回！」
向「ちっくん！もっかい！
写真撮っておくからッ！」
「おい。人の顔を奇跡の一枚みたいに
言うんじゃないよ」
佐「にゃはは！」
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作者名：ちーたろ
| 作成日時：2023年4月9日 20時
