すのぼーい１２【男主】 (ページ11)

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＊これが世に言うページ11

ラ「深澤前エピソード聞きたい！」

　「...ラウには伝えてなかったね。
　あれは俺であって俺じゃないのよ。分かる？」

ラ「分かんない」

　「分かんないかあ、」

そう言ってAくんは近くにいたしょっぴーに
引っ付くけど「暑苦しい！邪魔！」なんて
恥ずかしがり屋なしょっぴーに拒否されている

深「まあ、こんな光景も昔じゃあり得なかった
　かもねぇ」

ラ「ねえねえ。ふっかさん。
　深澤前ってどんな感じだったの？」

　「ラウはなんでそんなに気になってるの？」

ラ「この間ちょっと深澤前の映像見たでしょ？
　その時の雰囲気が今のAくんと違いすぎて
　ビックリしちゃって」

　「...んー。エピソードって言ってもなぁ」

ラ「どんだけ尖ってたの？」

　「んはは！尖ってた前提なの？」

俗に言う深澤前の俺は夢もなければ
人や物事に興味がなくて冷めた人間だった。

幼少期にサンタさんに何が欲しいか手紙を書けって言われて
面倒だってし適当に「特にない」って書いたら
母親にブチギレられたなんてエピソードがあるくらいだから
割と生まれた時からそんな感じだったんだと思う。

そんな俺の人生を危惧した母親に無理やり
オーディションに参加させられたのが始まりだった。

　「...めんどくせえなぁ」

ジ「他の子たちはその面倒をやりたくて
　ここに集まってるんだよ」

　「ヤバいやつらしかいねえじゃん。こわ」

ジ「あはは！そうかもしれないなあ」

　「かもじゃない！100%そう！」

変なジジイに絡まれたなあと思ったら
まあ、その人が社長で。
「Youは面白い」なんてジャニさんが俺に
言ったその日から俺の人生はガラッと変わった。

入所してすぐに仕事は決まって
テレビにだって何度も出た。
少年倶楽部のステージでソロで歌わせてもらったし
もうホント順風満帆で。

まあ、仕事がうまくいけば行くほど孤立していったけど。

そんな一人ぼっちの状況を心配して気にかけて
くれたのが滝沢くんだった。

滝「俺も似たような感じだからお前の気持ちは
　分からないでもないよ」

　「分かんないっすよ。
　俺は今すぐ辞めたいけど滝沢くんは
　辞めようとしなかったし」

滝「まぁ、俺は家の事情もあったしね？
　けど、まあ。今の俺の立場から言わせて
　もらうと今辞めちゃうのは勿体無いって」

　「勿体無くない。楽しくないし
　学校の友達もよそよそしくなっちゃうし
　ホントやだ。辞めたい」

滝「茅ヶ崎、」