すのぼーい１２【男主】 (ページ1)

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＊それは禁句ページ1

茅ヶ崎の家でまったりしながら
コーヒーでも飲むかとマグカップを
手にした昼下がり

あいつの一言によってそんな穏やかな日常が
崩れてしまった

　「あ、翔太」

渡「ん？お前もコーヒー飲むの？」

　「あ、違くて。
　合鍵、返してもらっていい？」

-ガッシャーン-

あいつから２度と聞きたくもなかったフレーズを
ニコニコして俺に告げてくるサイコパス茅ヶ崎によって
動揺した俺はお気に入りのマグカップを割ってしまった

　「ちょ！おま、それ翔太のお気に入りのやつじゃん！」

そうだよ。お気に入りだよ。
俺がお前とお揃いにしたくて後から
色違いで買ったマグカップですけどなにか！？

そう反論したいのに冒頭の発言が衝撃的すぎて
言い返すことすらできない

え、最近忙しくてあんま掃除できてないのに
くつろぐ事だけは一丁前だなとか思われてた！？
え、もしかして女でも作って俺邪魔になった！？

渡「えっと、あー。今日そういえば
　予定あったんだった」

　「いや、俺たちこれから一緒の仕事じゃん」

渡「そういうわけだから、
　あの。鍵の話は今度ゆっくり」

　「あ、ちょ！翔太！」

---

深「で？なべはなんであんな隅っこでいじけてんの？」

目「Aくんから合鍵返してって言われたんだって」

深「え？何？お前らまた喧嘩したの？」

小さな声で喧嘩はしていないと否定するなべ
事情を聞いても喧嘩している雰囲気なんて
全くないというのに一体何が起きたというのか

そうこうしていると話題のAが
「も〜。なんで置いてくのよ」なんてむすっと
してやってきた

　「あ、翔太！合鍵！
　早く返して！」

渡「ッ、やだ」

　「いや、やだは俺が困るんだけど」

渡「俺、もう絶対返さないっていったし
　お前も返さないでって言った！」
　
　「いや、そうね？言ったよね？
　だから、はい」

そういってなべの手に渡されたのは鍵で。

渡「...は？」

深「えっと、Aさん？これは？」

　「俺の部屋の鍵だけど」

目「待って、え。どういうこと？」

　「いや。あの部屋気に入ってたんだけど
　流石にファンの子にバレた手前引っ越せって
　マネージャーから言われてて」

新しい部屋の契約は完了したので退去手続きを
済ませて引越ししたいのだという。

あー。これは

渡「〜ッ！お前は主語が足りない！
　お前のせいでマグカップまで割れた！責任取れ！」

　「え！？俺のせいなの！？」

渡「ホント全然よくないッ！」