*逃げるなら今 ページ11
深「...みぃちゃんは
あだ名かなんか?」
「ひぃくんが、つけてくれた名前です」
深「ッ!あー、なるほどねえ」
そういうことね。なんて真面目な顔をして
私のことを見つめるお丸さん。
こういう目は苦手だ。
何もかも見透かすようなそんな目。
深「みぃちゃんはどうしたいの」
「え、」
深「このままこの関係のまま
なんて無理だってことはみぃちゃんが
1番分かってるでしょ?」
「っ、」
深「あ、ごめん!意地悪言いたいわけじゃ
ないんだけど」
そうじゃなくてね。えっと。
なんて傷つけない言葉を探してくれる
お丸さんは本当に優しい人だと思う。
分かってる。
本当にわかってるの。
このままじゃいけないことも
時間が経てば経つほど別れが辛くなることも
ちゃんと、わかっている。
その後、お丸さんは気まずそうに
「まあ、何かあったら相談して」って
帰っていった。
寝室を開けるとスヤスヤ気持ち
よさそうに眠るひぃくん。
岩「ん〜、。みぃ、、、」
ねえ、ひぃくん。
幸せそうに眠るひぃくんを見て
あの日、涙が出たのはなんでだろう。
ひぃくんの寝顔が可愛くて愛しかったからなのか
近づいてくる別れに寂しくなっているからなのか
ひぃくんが捨てたのか笑顔のひぃくんが写る写真の
隣に見覚えのある人が写っていたからなのか。
こんなに朝が早く来て欲しいって
願った日はなかったよ。
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作者名:ちーたろ | 作成日時:2023年1月17日 23時