＊はじめまして ページ1
ねえ、みぃ？思えば初めて会った時から
俺たちの出会いは間違えてたのかもしれない。
けど、それでも俺はね？
あの時、みぃに出会えて良かったって
本当にそう思ってるんだよ。
深「照〜？お前最近ちゃんと食べてんの？」
「ん〜」
深「はあ、、、。
そんなんじゃぶっ倒れるぞ？」
あの時の俺は彼女に浮気されたあげく
「照の束縛が重い」なんて理由で
フラれてしまって、でも俺の気持ちは
いきなり切り替えることもできなくって
ただただ生きる屍の如く過ごしていた。
いつも適度な距離感でいてくれるメンバーのふっかにも
心配されるくらいだからよほど酷い顔をしているらしい。
その日も適当にコンビニで栄養ゼリーを
買って家に帰宅して寝て、また同じ
彼女のいない朝が来る。
そう思っていた。
そんな時に、キミに出会ったんだ。
「え、ッ！？」
ウチのマンションの近くで
うずくまっている女の子。
暗がりでうずくまっているもんだから
流石にビックリしたもののファンの子なら
困るしとりあえずスキャンダルになる前に
無視しよう。
そう思うのに、なぜか気になって声を
かけてしまった。
「だ、大丈夫ですか？」
「...」
「えっと、こんなとこに女の子1人だと
危ないですよ。暗いし」
「...」
「あ〜。じゃあ、僕は行くんで。
ホント、危ないから早く帰ってね」
「...置いて、かないで」
「え、」
「ひとりにしないで」
泣きながら震える手で俺の
服の裾を掴むその子の手を振り払えなかったのは
彼女にフラれてひとりぼっちの自分と重なった
からなのか、それとも彼女の雰囲気が
少しだけ元カノに似ていたからなのか
よく分からないけれどなぜか放って置けなくて
スキャンダルとか気にしていたはずなのに
その子の手を引いて自宅に招き入れた。
ねえ、みぃ？僕たちの出会いを
きっと世界の大半の人は認めてくれないと思うけど
それでも。なんどやり直したって俺は
みぃをうちに連れて帰ったと思うし
みぃを見つけて声をかけた自分を
誇らしく思うんだよ。
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作者名：ちーたろ
| 作成日時：2023年1月17日 23時
