リナリア (ページ40)

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それから数週間後、諸々の手続きが終わって

同棲1日目。

わたしは引越しのために仕事は休みだし

ご飯を作りながら蓮の帰りを待っていて

『ただいま～』

「あっ、おかえりーっ」

玄関まで行くと、

小さなブーケを持った蓮。

『これ、』

「え、何？！…かわいい」

何種類かのお花がアレンジされたブーケ。

『これ、リナリアって花なんだけどさ、あ、いや、なんでもない、』

『まあ…改めてよろしくって感じで、』

照れくさそうにする蓮が

愛しくて仕方がなかった

もらった花束をさっそく可愛い瓶にうつして

リビングのテーブルに飾った

これから先、きっと色んなことがあるけど

蓮となら、なんでも乗り越えて行けるって

心からそう思った

蓮じゃなきゃ、

わたしを幸せに出来ないんだなあって

「蓮、？」

『んー？』

「絶対、幸せにしてね？」

『なんだよ、いきなり、あたりまえでしょ』

変にかしこまったムードは似合わないけど

それが私達らしくて居心地がいい

蓮に恋してよかった

ずっとずっと、

蓮と一緒に幸せで居られますように。

－リナリア：花言葉「この恋に気づいて」

end