◎ 恋をしてみたい《 N.K 》

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…prrrrrr


「もしもし」

「 あ、もしもしAちゃん？」

「 え？！のんちゃん？！」

「 おん、やってこの番号俺のやもん」

「 あ、そっか 」


突然の、のんちゃんからの電話



実は、電話帳から
のんちゃんの番号消してん

のんちゃん家から帰って来た日に


これ以上、のんちゃんと関わったら

もっともっと好きになって


知らなくてもいいようなこと
たくさん知りたくなっちゃう気がして


のんちゃんは、みんなのアイドルなのに

独り占めしたくなっちゃうから



…自惚れちゃいそうやったから





少しは、のんちゃんの特別に
なれてるんやないかなって思って

わたしはただのファンやもん


変な勘違いするな、って言い聞かせてた





「 …で、どうして電話かけてきたん？」

「 あぁ！せや、今さ、Aちゃん家の前に居るねん、いーれーてー！」

「 …はい？」

「 だーかーら！家の前！いんの！
中に入れてって〜… 」




リビングのカーテン、1mmくらいだけあけて
玄関の前みてみたら

帽子にメガネ姿ののんちゃん





「 ほんまやん… 」

「 いやいや、嘘つかへんし！
な！はやくあーけーてー！！！！」



玄関行って、鍵あけて



「 鍵あけたから、入ってきてええよ 」

って言って電話切ったら
3秒後に入ってきたのんちゃん





「 も〜、はよあけてーや！」

「 …ごめん 」

「 あれ？元気ない？」

「 そんなことない、けど 」



嬉しいはずなのに、

なぜか心にあるのは罪悪感


なんでかな




「 Aちゃん 」

「 ん？」

「 会えへんくて、寂しかった…俺 」

「 ええやんのんちゃんには流星くんが居るやろ？」

「 せやけど！いや、ちゃうねん！」



自惚れちゃうから

そんなこと言わんといてってほんまに









「 俺さ、」

「 Aちゃんにお願いがあんねん 」



「 なに？」



「 俺のファン、やめてほしいねん 」



「 …え？」









「 俺のさ、彼女になってくれへんかなって 」




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