◎ 恋をしてみたい《 N.K 》

022. ページ22

のぞむ







今までずっと、隠してたんや





ファンだとバレたら、
俺に嫌われると思ったんかな…


俺、そんな性格悪い奴ちゃうのに





「 …の、んちゃん？」

「 Aちゃん… 」


Aちゃんの部屋で1人、
並べられた俺のグッズを見て突っ立ってたら

部屋に入ってきたAちゃん


まだ熱あるから寝てろて言うたのに




「 ごめん…、のんちゃん 」


涙を流して、一言呟いたAちゃんを




ぎゅううっと抱きしめた






「 俺のこと、好きなん…？」

「 …うんっ、…っ 」





右手で俺の胸に頭を引き寄せて、
そう問えば、泣きながら答えてくれた



「 なんで…、黙ってたん？」

「 …聞いても、引かない？」

「 おん、ちゃんと聞くから 」






「 今まで、ずっとのんちゃんのファンで
毎日毎日会いたいなぁとか、
のんちゃんと付き合いたい！とか、
のんちゃんの家はどこやー！とか、…
のんちゃんの電話番号知りたい！とか
そんなことばっかり考えててん。
のんちゃんが初めてAのバイト先来た時
ほんまに泣きそうやった、ほんまに。

ほんまは嘘つきたくなかってん、
でも、どうしたらいいかわからんくて…っ 」







俺が、思ってるよりも

Aはほんっまにファンやったらしい



でも、それよりも重要なこと








「 Aちゃんは、俺のこと好きなんやろ？」

「 …うん 」


「 俺もさ、Aちゃんのこと好きになっちった…(笑)」

「 …うん？え？」







どこか抜けてて、

守りたくなるようなかわいいとことか


すぐ泣くところとか、さ？


めっちゃかわいいねんもん





俺のこと、好きなん知ったら

気づいた




ファンやったんやって、知ってから

すっごい嬉しかった






気づいてん、

知らない間に、


Aちゃんのこと

めっちゃ好きになってたらしい、俺






.








のぞむくん、happybirthday♪

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