吸血鬼 _ (JW)

異変。 ページ18

淳太side



昔 、祖父に言われたことがある 。




自分の母親は 吸血鬼ハンターに殺されたのだと 。





でも 、それは 本人が望んだことで 、

その理由は 教えてくれなかった 。



幼かった俺は なにか酷く辛かったことがあったのだろう

と勝手に考えていた 。




吸血鬼ハンターは普段

人間に 危害を与えた時 吸血鬼を 処罰する人間だ 。




彼らが持つ 特殊な銃は 吸血鬼にしか効かない 。



それだけが 、ランクが上の吸血鬼でさえも

処罰 できるものなのだ 。




今になってわかる 。




母親と同じ痛み 、苦しみが 。



吸血鬼は 不死身の生き物 。


いくら自分に傷をつけて 血を流しても

すぐにその傷は 治癒されていく 。






そして 、俺は出会ってしまった 。



心から 愛する人に 。




でも 、彼女は人間 。



いずれは 終わってしまうもの 。




それを知ってしまって 彼女とかかわるのは


胸の奥の奥が 苦しくて 、きつくて 。




今回の秋休みで 決めたことがある 。




彼女との別れ 。



いや



＿ この人生を終える



と言った方がいいかもしれない 。





僕は 大切な場所に 手紙を置いてきた 。



君は気づいてくれるだろうか 。




今まで出会ってきた人たち 、

そして 、大好きなA のことを 思いながら

机の上の 銃に手を伸ばした 。

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