妖艶の如く笑う人 ページ33
こちらの不手際で「賑やかな食堂と逸脱者」が非公開になっていました。申し訳ありません…。
読んでいない方は是非読んでみてください。
・
『…それで、そこの2人はいつまで放心状態で居るつもりなのかしら？』
em「……いや、だって…ねぇ…？」
ht「キスの1つでもするものだと…」
em「『え？ / は？』」
どう解釈したら私がグルッペンとキスする流れになるのかしら？？
尚、エーミールはひとらんと意見が食い違っていたのか驚きの声を上げた。
gr「……いや…まだ手すら繋いだこともないのだが…」
ht「距離はこれでもかって程近いのに何も進んでない…」
なんだかもう話についていけないのだけれど…。
それはエーミールも同じらしく、私達は会話に入ることも諦めてたった今始まった試合を眺めた。
『！……彼は…』
em「えぇ、彼はティザーレスト共和国 枢機卿様の長子ですね」
ティザーレスト共和国。
貿易で成り立っている宗教国家であり、枢機卿が国を納めている。確か二つ名は水の都。
アステリア王国が平和の象徴であるのに対し、ティザーレスト共和国は慈愛の象徴だ。
何故ならかの国は慈愛の女神エレスティアを崇拝するエレスティア教を国家宗教としているからだ。
慈愛の国だが貧富の差が激しく、外務を職とする外交官や宗教的な国家行事を取り仕切る聖職者は当たり前のように身分が高いし、軍人は国家の英雄として見られる。
平民はある程度裕福な生活を送っているらしい。
一方の貧民は別だが。
そしてそのティザーレスト共和国の長子にあたるのがオスマン・シュレーゲル。
巧みな話術と上品且つ鋭く切り込むような言葉選びはまさに外交の申し子と持て囃されるレベルだ。
そして観察眼も実に素晴らしく、相手のちょっとした表情の変化…詳しく言えば視線の迷い、焦りからくる発汗の瞬間すら見通す。
反対に、反エレスティア教勢力からは鋭い目を向けられているらしいが。
そして彼はグルッペンやエーミールと同レベルの優秀すぎる頭脳を持っている。つまりは賢すぎるのだ。
妖艶の如く笑う表情の裏で彼が何を考えているのか、私は今になってもわからない。
彼に執拗に尋問されていた前世では尚更、分からなかったが。
きっと彼＿オスマンは私が無実だと気づいていた。
だが、彼はリアのことを好意的に思っていたのだろう。
故に私や周囲を上手く手のひらの上で操り、踊らせて見せた。
だからこそ私は彼が心底苦手なのだ。
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ゆう(プロフ) - 主人公のひとつひとつの言葉遣いに品性を感じ、別世界に行けるような感覚で楽しませてもらっています。お忙しい中更新いただきありがとうございます！無理のない範囲で、作者様のペースですすめていってください！ (9月10日 2時) (
レス) @page29 id: a3f3849aaa (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて辛いです()本当に読めやすくて話も面白いです！ (9月5日 9時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
絲縫。(プロフ) - 滅茶苦茶好きです。すごく綺麗に話が綴られているので凄く読みやすくてあっという間に読めました。これからも応援しています。 (9月4日 21時) (レス) @page28 id: 3aa2c2a23c (このIDを非表示/違反報告)
シオンはアムルガムの派生(？) - drさんがここぞみたいな所で自分の嫁！って主張してるのがかわいくて好きです！！！応援してます！！初コメ失礼しましたー！！！ (9月4日 18時) (レス) @page28 id: da22832432 (このIDを非表示/違反報告)
アホの子(プロフ) - りぃるさん» ああありがとうございます…！！！嬉しいお言葉すぎるｯｯｯ…！！！！(涙) (9月4日 16時) (レス) id: 149963b40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホの子 | 作成日時：2023年8月22日 1時
