【東リベ】オレの子猫ちゃんは世界一【三ツ谷】 (ページ23)

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「ちょっと待ってろよタケミっち。すぐできっから」

「は…はい」

三ツ谷はそう言うとミシンと向き合い、カタカタとミシンで布を縫い始めた。

ちょっと前からコツコツ作ってたヤツ。

これ作るの見てたから、あたしの裁縫作業全然進まなくて。

だって三ツ谷いないと出来ないし、あれ。

「すぐできるって…なんか作ってるんスかね？そもそもオレって、なんで呼び出されたんだろ？」

「あれ？タケミっち何も聞いてないの？」

あたしは適当な椅子に座ってタケミっちを見る。

タケミっちは頭にハテナ浮かべてて、何が何やらって感じ。

自分が今日ここに呼ばれた理由、分かんないっぽい。

「特攻服だよ」

「え？」

「喜べよ。お前の特攻服、三ツ谷直々に仕立ててくれてんだぞ」

「三ツ谷くんがオレの…？」

「そうそう。よかったね、タケミっち」

「初期メンバー以来だよなぁ？三ツ谷ぁ」

真剣にミシンと布に向き合う三ツ谷。

あたしも最初その話を聞いた時は驚いた。

元々今いる初期メンバーの特攻服はみんな三ツ谷が作ったやつなんだって。

刺繍とかも全部。

「特攻服、イチから作っちゃうなんてさ。すごいよね、三ツ谷は」

わけが分からず、オロオロとするタケミっち。

「オレらにとっての一番の晴れ着(フォーマル)は特攻服だろ！オレなりの感謝の気持ちだよタケミっち。8・3抗争ではドラケン救ってくれて、血のハロウィンではみんなの目を覚ましてくれた。だからお前の特攻服は絶ッ対ェ、オレが仕立てたかったんだ」

8・3抗争の時、体を張ってドラケンを守って、あたしらの事も気にしてくれて。

血のハロウィンではみんなの目を覚ましてくれた。

三ツ谷なりの感謝の気持ち。

それがタケミっちの特攻服を作る事に繋がった。

「ありがとうございます！」

「バーカ。オレが勝手にやってる事だ」

「タケミっちがついに東卍の特攻服を着るのかぁ……。あ、着たら写真撮ってあげるよ。ヒナちゃんに送る」

「ええっ！？ヒナに！？」

「何？なんか文句でもあんの？」

「イイエ！何でもありません！！」

「コラコラA、タケミっちを脅すなって」

「別に脅してるつもりなんてないんだけど？」