【東リベ】早く起きろよ、バーカ【真一郎】

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「好きです。付き合って下さい」





放課後、人気のない場所に呼び出される事が度々あった。


あたしなんかのどこを好きなってくれたのか。


けど、よく知りもしない人と付き合うなんて無理で、ごめんなさいって断ってた。





「佐野くんと……いつも一緒にいるのは、付き合ってるから？」


「いや、真一郎とはそう言うのじゃ」





みんな真一郎と付き合ってるの？って聞いてくる。


別に付き合ってないし。


真一郎とはただの幼馴染だし。





「お、戻って来たな」


「別に待ってなくてもいいのに。何で先帰んなかったの？」


「オレはAと帰りてえの。告白、断って来たんだろうな？」


「当たり前でしょ？よく知りもしないのに付き合うとかないわ」


「Aはオレの彼女(ヨメ)だからな」


「ヨメじゃねーし。そもそも付き合ってすらない」


「好きだぜ」


「あたし、真一郎のそう言うとこキライ」





真一郎と付き合うなんて。


めんどくさいったらありゃしない。


ないない。


絶対ない。





「今日の晩飯ナニ？」


「ハンバーグ。エマがチャレンジしたいんだって」


「ヨメと妹の手料理食えるとか最高だな」


「あんたの脳ミソ大丈夫？」





いちいち訂正を入れるのも飽きたので、真一郎の言葉は全スルー。





「こう？」


「そう。形整えながら、中の空気抜くの。そうすると焼いた時、ボロボロになったりしないから」


「へぇー」





洋服が汚れないようにエプロンを付けて、台所にエマと二人で並んで立つ。


作ったハンバーグはなかなか上出来で、味も見た目も良かった。





「美味かったぞエマ〜」


「えへへ」


「よかったね、エマ」


「うん！ありがとお姉ちゃん！！」


「すっかりAに懐いちまったなエマ」


「マイキーだって人のこと言えないくせに！」


「オレは昔からAっ子だし」


「おいおいお兄ちゃんを置いてきぼりにするなよ」


「シンイチローよりAの方がいい」


「マイキーの言う通り！」


「そりゃないだろ……」


「どんまい、真一郎」


「ま、Aが喜んでるならそれでもいいか……。オレは幸せ者だな〜。可愛い妹と弟、彼女がいて」


「またシンイチローが変な事言ってる」


「放っておきな、万次郎」


「うん」

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