音柱は継子依存症

師範、天丼です。 ページ14

師範が任務終わりに天丼を

食べさせてくれるみたいです！

天丼だなんて久しぶり！

うふふ、楽しみだな〜！！



宇(俺の継子がニコニコしてて

ド派手に可愛い！！


…いくらでも食わせてやるからな！)








食堂に近づくにつれて、

お腹が空く匂いがする。




宇「旦那、天丼ふたっつ！」

「食材切れで売れ切れ。

大食いのお客さんがいてよ」



師範に「旦那」と呼ばれていた人が

ここの店主なのだろう。

店主さんがジトっとした目を向けた。


その先にいたお客さんは、

私達もよく知る人。








『甘露寺様に、伊黒様！！

こんにちは！』



甘「こんにちは〜！」

小「ふんっ…。

宇髄、貴様はまだ継子にデレデレしているのか。

稽古もせずに、呑気に

お出かけなど…。

…いいご身分だな」






…なるほど。


甘露寺様が空になった

天丼の器に囲まれている。


今美味しそうに頬張っている天丼が、

残り一つの天丼だろう。





『伊黒様と甘露寺様は、デートですか？』






宇 ギョッッッ！


甘 きょとん。


小 ピッッッッシャアアアアアアアアアン！！！




師範はぎょっとした顔で私を見て、

甘露寺様はきょとんと、

伊黒様はショックを受けたように

俯いてしまった。


師範、私、まずいことを言いましたかね…。




小「A、これはだな…っ」

甘「そうよ！」

小「か、甘露寺っ！？！？/////」



え、えええ！！///

お二人とも、そーゆー！？


し、師範〜〜〜♡

どぉしましょおお〜！←



甘「恋仲ではないけど、

男女でお出かけだから、デートよね？

伊黒さんっ？♡」

小「そ、そうだな…///」ぷしゅうぅう…/////




小(いい仕事をした、A)





伊黒様の顔が赤くなったと思えば、

私にジェスチャーで「グッジョブ」と

してくださった。



小「天丼は無理だが、

何か奢ろう。

好きなのを頼めA」

『いいんですか！？』


伊黒様に奢っていただけるなんて、

珍しいわ〜！


『それじゃ、鰻を』

宇「ダメだ」

『師範…？』



せっかく伊黒様がおっしゃってくださったのに…。

なぜですか、師範…。




宇「Aがほしいモンは俺が派手に

Aにやるって決めてんだ。

だからここも俺が払う」


『あ…。


すみません伊黒様…』

小「かまわん」

甘(宇髄さん！！

独占欲ってやつね！？///)



不覚にも、

伊黒様に奢ってもらえることよりも

師範にそう言ってもらえたのが

1番嬉しかった。

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