秘密の同居生活《青》2nd

ep59 ページ9

翔太に言われた“もういい”と言う声が頭の中でリピートする。

もういいってどういう意味だろう…
私に飽きたってこと？
別れようって意味？

考えれば考えるほど悪い方向に行ってしまう。

公園のベンチに腰掛けて涙が止まるのを待つけど全然止まってくれない。

『翔太…離れたくないよ。』

素直に本人の前で言えたらいいのに…

家に帰ることもできず、みきに電話をかけた。

みき“もしもし、Aどうした？”

『今から家行ってもいい？…それと、今日泊めてもらえないかな？』

みき“もちろんいいよ！待ってるね。”


電話を切ってみきの家に行く。

みき「どうぞ、入って。」

みきの部屋に入り、今日のことを話す。

みき「なるほどねぇ〜。うまい具合にすれ違ったね。」

『私たちもうダメなのかな？』

みき「私からみれば、ふたりが想いあってるからこそすれ違ってるんだと思うけどな。」

翔太と同居してること、みきになら話してもいいかな…
それから親のこと、同居のことも全部みきに話した。


みき「……まじ！？だからか…そんな接点ないはずなのになんで渡辺とって思ってたんだよね。笑」


みきに全部話すとなんだかスッキリした。

みき「事情は分かったから、もし気まずいならしばらく私の家にいていいからね。」

『うん…ありがとう。』


みき「でも、とりあえず渡辺に連絡しておいた方がいいんじゃない？ずっと帰って来なかったら心配するでしょ。」

『…そうだよね。』


翔太にLINEを送る

“今日はみきの家に泊めてもらいます”

するとすぐ既読になり、

“わかった”

とだけ返ってきた。



そんなに心配してなかった感じだな。
やっぱりもう無理なのかな…
また涙が溢れそうになる。

みき「Aが素直になれば、渡辺も素直になってくれると思うよ。」

そう言って私の背中をさすってくれた。

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