秘密の同居生活《青》

ep7 ページ7

渡辺くんはまだ帰ってきてないよね


とりあえずご飯作ろう
今日は初日で疲れたから簡単にカレーライス


それにしても渡辺くんの人気すごかったな…
入学初日からキャーキャー言われて

これからもっと人気でるんだろうなぁ〜

なんて考えながら料理をしていると



ガチャ


『あ！おかえり！』


渡「…ただいま」


相変わらず愛想ないなぁ〜

てゆうか笑った顔一度も見たことないんだけど

なんでこんな無愛想なのにモテるの？

みんなどうかしてる


なんて頭の中で文句を並べていると



渡「…なに？顔怖すぎるんだけど」



やばっ！顔にもろ出てたわ



『いや、まさか新入生代表だったなんてすごいね！』



渡「たまたまだろ」



『バスケの推薦で入ったって聞いたけど？』



渡「あ〜、バスケは好きでずっとやってるからな」




『そうなんだ。女の子たちキャーキャー騒いでたよ』




渡「別にどうでもいい。むしろ練習の邪魔だから迷惑」




『そ、そうなんだ。そうだよね』



うわ〜こんな冷たい人だなんて知ったらみんなどう思うのかな


むしろこの塩対応に惹かれるとか？


いやいや絶対愛想いい人のほうがいいでしょ




渡「それより腹減った。もうご飯できてるの？」




『あ！うん、できてるよ。もう食べる？』




渡「うん。」





少し早いけど晩ご飯を食べることになった


小さい頃からお父さんと2人で、料理は私の担当だったから得意ではあるけど


お父さん以外の人に食べてもらったことないから、ちょっと緊張する







渡「うわ！うまっ！」




目を見開いてそう言い、あっという間に完食していた




渡「おかわり」




なんて言ってお皿を差し出してくる




自分でつぎなよって思ったけど


なんだか美味しそうに食べてくれるのが嬉しくてにやけてしまう





渡「お前、料理上手なんだな」




『お父さんとふたりだったからね、料理は得意だよ』




渡「へぇ〜、俺ハンバーグ食いたい」




え？リクエスト？笑



なんか無愛想な渡辺くんがハンバーグ食べたいなんて言うから


ちょっと嬉しくなった



『わかった。じゃあ明日はハンバーグにするね』




渡「おう。」





なんだか新しい渡辺くんの一面が見れた気がして

これから上手くやっていけそうな気がしてきた

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