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「石川さん、いっつもそれ飲んでるね」


『うん、これ美味しいから』



昼休み

教室も廊下も騒がしい中
深緑の木々が見え、爽やかな風が吹き抜ける窓側の席。

風薫る5月



私の手には"いちごみるく”と書かれた小さな紙パック

ピンクと白を基調としたデザイン



見た目も味も私の好み




「それ甘くない?」

『甘いのがいいのー。頭も使ったし、糖分補給』

「さっきの古文の授業寝てたくせに」

『…うるさい!』




最近席替えをして話すようになった桃原くん


私の前に座る彼はよく後ろを向いて私に話しかけてくる



彼の隣はあまり学校に来ない子

私の席は1番後ろで、隣はいない



だから、最近ふたりでよく話すようになった




「一口ちょーだい」

『ん』



彼にストローを向ける


彼の形の良い唇がストローに触れる




ちゅちゅっとピンクのいちごみるくがストローに流れる


刹那、彼は顔を歪めた




「あっま」

そう言って彼はカバンからブラックコーヒーを取り出し飲みはじめた




『うわ、桃原くんブラックコーヒーなんて飲むの?』

「うん。あ、どうせ石川さんは飲めないんでしょ」

『飲めるよ...砂糖とミルクたっぷり入れれば』

「それ、ブラックコーヒーじゃないわ」





お子ちゃま、そう言って彼は笑った

桃原くんだって子どもでしょ って言ったら

石川さんよりは大人だよ って言われた





私は飲みかけのいちごみるくをみる。


彼が口をつけたいちごみるく


別に、間接キスとか気にしない






おとな だから





でも、彼の後に飲んだいちごみるくは



さっきよりも甘く感じた。

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花音(プロフ) - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2022年11月5日 12時) (レス) @page7 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
いづ@ころりす - Kamone! (2022年10月22日 17時) (レス) id: ae985070b4 (このIDを非表示/違反報告)
ぴのん(プロフ) - いづ@ころりすさん» そうかもしれないですね!! (2022年10月22日 8時) (レス) id: 6abbd94f19 (このIDを非表示/違反報告)
いづ@ころりす - ぴのんさんどっか出会ったような気がする…!別の作品であったんかな? (2022年10月18日 17時) (レス) id: ae985070b4 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈(プロフ) - ぴのんさん» いえいえ〜大丈夫ですよ〜 (2022年10月5日 0時) (レス) id: f13dba8896 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴのん x他1人 | 作者ホームページ:ありません!  
作成日時:2022年9月20日 18時

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