先輩、うるさいです (ページ8)

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先輩たちと毎日一緒にお昼ご飯を食べるようになって3週間くらい経った。

普通に話すのも楽しいし、小春も楽しそうだからいいんだけど

女の子たちからの視線と噂は増えてく一方。

噂もさ、最初は気にしてなかったしすぐなくなるでしょって思ってたけど

毎日学食で一緒にいるとそんなはずも無くて

「佐伯さんて二股してるらしいよ」「坂下さんね、翔太先輩のこと脅して付き合おうとしてるらしいよ」

なーんて、そんな話あるか！って噂もね。

みんな好き勝手言いすぎでしょ？

ただの想像に過ぎないのにね。

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いつもは学食で食べるんだけど、

今日はなんかパンの気分だね～ってことで購買に買いに行って教室で食べることにした。

『いや教室にいても視線痛いな』

「刺さる刺さる」

見えないふりゲームしよーって意味わかんないゲーム開始して

何事も無かったかのようにパン食べてたら

ピコンッて通知音

あれ、この時間にくるの珍しいなぁって開いたら

田中樹休み?

...え、樹先輩？めずらし～

とりあえず、

.いますよ

田中樹なんで今日食堂いねーの?

.今日はパンの気分だったんです

結局この後返信が来ることはなく、昼休みが終わった。

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放課後、帰る準備をしてたら小春が来て

「ごめん今日渡辺先輩と帰る！」

ってニヤニヤした顔。

『わかった！その顔先輩の前でしないようにね～？』

「...がんばる」

3週間のうちに何があったんだ？

渡辺先輩ぐいぐいいくね～、なんて思いながら

また明日ー、ってばいばいして下駄箱に向かう。

階段を降りて廊下の踊り場、男女が密着してて

ここ廊下だよ他でやれ、なんて思ってたら

「ねぇ樹～、いいでしょ？」

って聞き覚えのある名前が。

またあなたですか樹先輩、

チラッと目を向ければ一瞬目が合った気がしたけど

気付かないふりして学校を出た。

もちろん、少しだけモヤモヤした自分にも気付かないふりして。

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