先輩、うるさいです (ページ5)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:24,300 hit

5 ページ5

.

あれから2週間ほど経って、今は保健委員の仕事で

何かのホチキス止めをさせられてる

絶対保健委員の仕事じゃないでしょ、って思いながらひたすら止めてたら

「よっ」

『あ、渡辺先輩』

あれ？渡辺先輩って保健委員でしたっけ？って聞けば、今までサボってたとのこと

最低かよ

『今日は何で来たんですか？』

「あーAちゃんに聞きたいことがあってさ」

聞きたいこと？

『んー、次からサボらないって約束するならいいですよ』

「する！する！」

『約束は絶対ですからね』

「わかった！」

『で、なんですか？』

「小春ちゃんって彼氏いるの？」

小春？いないけど...って

『狙ってるんですか？』

「いや狙ってるっていうか、気になるっていうか？」

『やめてくださいよ、小春はだめです』

「なんで？」

『遊んでるような人には紹介なんてしませんよ』

「そうなの？」

『はい、親友なんで当たり前じゃないですか』

「じゃあ俺大丈夫だ」

『え？』

「だってそれ、ただの噂だし」

『噂？』

「そ、樹と仲いいからそう見られてるだけだよ」

え...そうだったんだ

噂って怖いわ～、やっぱりむやみに信じるものじゃないなぁって頷いてたら

「えーAちゃんってそういうの信じちゃう人なんだー」って渡辺先輩。

そんなこと言われたら全力で否定するよね？

結局条約結んだよ。

『小春、彼氏いませんよ』

「ほうほう」

『好きな人もいないと思います』

「おぉ」

『渡辺先輩は目の保養、イケメンって言ってました』

「えっ！！」

『今がチャンスです』

「ありがとうございます」

連絡先交換して、小春の連絡先を送れば

無言で握手をされる。

「お互い頑張ろうぜ」

『はい。...って私もですか？』

「うん、樹」

『やめてください条約切りますよ』

「やだ！」

でもいつでも協力するからね～って。

多分一生ないですよ、ってホチキス止めを再開した。

.