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...あれ、ない。
下駄箱で上履きに履き替えようとしたんだけど
入れてあるはずの上履きがなくて
周りを見渡してみると、端の方にゴミ箱が。
一応、と覗いてみると“佐伯”と書かれた上履きがあった。
生憎、入れられたばかりなのかそんなに汚れていなくて、ささっと払って教室に向かった
.
席に着くと、クスクスと笑う声が聞こえて
私に聞こえるように
「上履き履いてんだけど笑」「汚ったな！笑」「もえの大我くんなのに一緒に帰るとかありえなくない？」って
え？って声のするほうを向くと、佐藤さんたちが睨んでて思わず俯いてしまう
なんだ
京本くん、佐藤さんと付き合ってたんだ
はやく教えてくれれば傘入れてもらわなかったのに。
あとで謝ろう、って思ったら先生が来て
いつも通り授業が始まった
.
4限目が終わるチャイムが鳴り、教科書をしまっていると
「ねぇ」って佐藤さんたち
『...はい、』
「なんであんたが大我くんと帰ってんの？」
「もえが好きなの前から知ってたでしょ」
『...傘忘れたから入れてくれただけで。その、付き合ってたのは知らなかったんです、』
ごめんなさい、って頭を下げると
「...そう、私大我くんと付き合ってるから。もう関わらないでね！」
そう言って廊下に出てった
屋上、もう行けないなぁ
お弁当と本を持って、空き教室に向かう
大丈夫、元に戻っただけ
だっていつも通り過ごせばいいんだもん
そう言い聞かせながら空き教室に着けば
ピコンッと通知音が
開いてみると、京本くんからだった
大我休み?
.ううん、いるよ
大我今日来ないの?
.しばらく一人で食べたいなって。
大我...そっか、気が向いたらいつでも来て
しばらく、っていうかもう行けないけど
ごめんね、って思いながらお弁当を食べた
.
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ぴの(プロフ) - みんとさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです...！ (2020年8月31日 0時) (
レス) id: e3044d13a4 (このIDを非表示/違反報告)
みんと - すごくおもしろいです！これからが気になる… (2020年8月30日 17時) (レス) id: 117f5f4d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの | 作成日時：2020年8月27日 8時
