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秋が終わり、冷たい空気が張り詰める冬
今や2人に1人はコートを身に付けている。
君との出会いも冬だった。
今でも忘れない初めてのデート。
イルミネーションを見に行ったよね。
あの時はとても寒かった。
付き合いたてでまだ手を繋いだこともなかった。
僕は寒くて手が冷たく悴かんできたので、手を擦って温めようとしていた時
『るぅとさん、私の手温かいですよ。』
Aは寒い中照れて顔を桃色に染めながら手を差し出してくれたんだよね。
「はい。ありがとうございます。」
そう言って初めて繋いだ手。
君の手は温かくてとても心地よくて安心した。
それから4年間。
僕たちはずっと付き合っている。
まだ退院出来ない君。
その君に今日は大事なことを言いに会いに行く。
何回通ったのか分からない病室。
お医者さんは確か半年くらいで治ると言っていた。
あともう少しだからね…
ぼくはポケットにある物を握りしめて病室のドアを開けた。
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ぐみ - これは、号泣だ。素晴らしい、作品をありがとうございます! (2023年4月4日 15時) (レス) @page13 id: 7a92cf0797 (このIDを非表示/違反報告)
ぶんちよ - 初めて物語を読んで泣きました。自分がコメディ作家なのでこういうの書けるの尊敬します…! (2023年3月24日 23時) (レス) @page12 id: b99144ff97 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 何回も何回も読んで泣きました。本当に素晴らしい作品ありがとうございました。ハッピーエンドも見たいくらいとても素敵なお話でした! (2021年9月1日 20時) (レス) id: 6f6156a767 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - るぅとくんはプロポーズしようとしたんだよね?その日に彼女が○んじゃうの見て号泣しました (2021年9月1日 20時) (レス) id: a2280fe934 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ - 一気読みして号泣しました。素晴らしい作品ありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ。 (2021年9月1日 14時) (レス) id: c268367dc6 (このIDを非表示/違反報告)
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