検索窓
今日:8 hit、昨日:6 hit、合計:20,952 hit

ページ5

病室から出るとAのお母さんがソファに腰をかけていた。


そしてこちらに気付くと手を振って立ち上がった。


「お母さん、」

「るぅとくん。本当にいつもありがとうね。Aも喜んでいるのよ。」


「いえ、」


だって彼氏として、好きな子のサポートするのは当たり前だから。




「本当にね、るぅとくんのおかげなの。

Aもるぅとくんに会えるとすごく嬉しいって、元気が出るって。

それに、Aの熱が出たことにもるぅとくんが気付いてくれたんでしょ?

それで病院嫌いのAを連れてきてくれて。」





お母さんは少し泣きそうだ。

でも…そうだよね。

自分の娘が病気なんだもん。

辛いのはAだけでも僕だけでもない。





「Aの病気ね、るぅとくんが早く見つけてくれなかったら今はもう危ない状況だったのよ。

早期発見だったから、手術もいらなかったの。

…だから、本当にるぅとくんには感謝しきれないわ。

本当にありがとう。

これからもAをよろしくね。」





ぺこりと頭を下げられる。

お母さんの目元は光っていた。





「こちらこそよろしくお願いします。」





…本当に良かった。

僕がAの熱に気が付かず、病院に連れて行ってなかったら…

ううん、こんなことを考えるのはやめよう。

Aは治るんだから。






僕の目頭は熱くなっていた。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (95 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
98人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , stxxx , るぅと
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぐみ - これは、号泣だ。素晴らしい、作品をありがとうございます! (2023年4月4日 15時) (レス) @page13 id: 7a92cf0797 (このIDを非表示/違反報告)
ぶんちよ - 初めて物語を読んで泣きました。自分がコメディ作家なのでこういうの書けるの尊敬します…! (2023年3月24日 23時) (レス) @page12 id: b99144ff97 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 何回も何回も読んで泣きました。本当に素晴らしい作品ありがとうございました。ハッピーエンドも見たいくらいとても素敵なお話でした! (2021年9月1日 20時) (レス) id: 6f6156a767 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - るぅとくんはプロポーズしようとしたんだよね?その日に彼女が○んじゃうの見て号泣しました (2021年9月1日 20時) (レス) id: a2280fe934 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ - 一気読みして号泣しました。素晴らしい作品ありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ。 (2021年9月1日 14時) (レス) id: c268367dc6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴのん x他1人 | 作者ホームページ:ありません!  
作成日時:2021年8月26日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。