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チヨコレイト ページ1
”チョコレートは好きですか？”
夕方のテレビ番組、することのない俺はテレビを意味もなくつけてみた。
テレビに映るいつの間にか手の届かない存在になっていた君がアナウンサーに聞かれ
”はい！大好きです！”となんとも愛くるしい笑顔で応える。
俺みたいな暇な視聴者や彼のファンならば”キュンっ”と胸の音がするはずだが
対称的に俺の胸は”ズキッ”と音を立てる。
まだあの人のことが忘れられないのか自分
なんでなんだろうな
とあるマンションの一室
その部屋でなぜかチョコレートの特集をしている夕方のテレビ番組を見ながら
画面の前でぼーっとしている男
誰かが見たら、おかしな光景だろう。
そして、まだあの人とのことが忘れられない自分が本当に嫌になる。
もう１回、あの青春をやり直せるのなら、やり直したい。
今度は好きにならないように努力するから。
頑張るから。
「しょう…」
元気にしてますか？
テレビの中にいるいるあの人に心のなかで声をかけ、
俺は目をつむった。
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作者名：バングラティッシュ | 作成日時：2021年8月20日 14時
