104* Side Reo.S ページ5
*
「いい天気だな…」
屋上にあるベンチに並んで座って、目を細めながら青空を眺める涼太君。
俺はそんな涼太君の横顔を見つめた。
「どうしたの、玲於」
「涼太君…本当に、ごめんなさい」
俺は佇まいを正して、深く頭を下げた。
………無反応。
しばらくしてから怖々と頭をあげると涼太君は目をまん丸にさせて俺を見ていて、それからふにゃっといつもの笑顔で笑った。
「玲於、おいで」
両手を広げる涼太君に抱きついた。
「なんか玲於をだっこしてると思い出すね」
「デビューのとき？」
「うん」
「俺も。…あのときも涼太君は俺に優しかったよね。いつだって、優しかった」
「当たり前でしょ？玲於のこと好きだもん」
当たり前すぎて気付けなかった。
いつも隣に居てくれる涼太君が、俺にとってみんなにとってどれだけ大切かってこと。
もう二度と、涼太君の笑顔を失いたくない。
「本当に、ごめんね…」
「もういいよ」
「……」
「玲於。俺ね、Aさんのこと、諦めるよ。AさんがSHOGOさんを選ぶのなら、仕方ないよね」
涼太君の肩が小さく揺れている。
俺は抱きついたまま涼太君の背中をさすった。
「あのね、涼太君…今さら遅いかもしれないけど、聞いてほしいことがあるんだ」
「なに…？」
「Aさん、誤解してるんだ。涼太君と結衣ちゃんが、…したって」
「したって、なにを…？」
「ふたりがレイトショーに行った次の日の朝、結衣ちゃんの首にキスマークがあったんだ」
「え？」
「Aさんは涼太君がつけたと思ってる。ていうか、結衣ちゃんがそう思わせるように仕向けたんだ」
「……そっか」
「ちゃんと違うって説明したらAさんは分かってくれるよ」
涼太君から離れてスマホを取り出して操作する。
105* Side Reo.S→←103* Side Alan.S
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 283人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
#広臣and広斗の嫁HIKARU(プロフ) - ドキドキして。キュンキュンして。私涼太くんのこと、GENEのこともっと好きになりました!ほんとは寝てないといけない時間ですが読破しました笑これからも応援してます。PIERROTも素敵でした。あなた様の完全なるファンです!! (2016年12月20日 1時) (
レス) id: 01c5db0933 (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - えみりさん» 遅くなってすみません。感動してくださってありがとうございます。！ (2015年6月12日 21時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)
えみり(プロフ) - どうなるかとドキドキしながら読ませてもらいました！とても感動しました！ (2015年5月24日 17時) (レス) id: d9a82e13bc (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - すぅさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです。 (2015年5月17日 0時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)
すぅ(プロフ) - とてもとても感動しました。GENE全員の絆。ボーカル2人の絆、パフォーマー5人の絆。すべてが詰まっていて本当に素晴らしいです。 (2015年5月12日 23時) (レス) id: b2f11efe20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風すけ
| 作成日時：2015年4月18日 19時
